のち‐ごと【後言】
死に際の言葉。この世に言いのこす言葉。遺言。「余り強く投げられて、—もせず死ににけり」〈盛衰記・四二〉
のど・む【和む】
[動マ下二] 1 気持ちなどを落ち着かせる。やわらげる。静める。「心—・めて、人遣(や)りならぬ闇に惑はむ道の光にもし侍らむ」〈源・柏木〉 2 物事や動作を控えめにする。ゆるめる。「このもののた...
始(はじ)めに言葉(ことば)ありき
《新約聖書「ヨハネによる福音書」第1章から》創世は神の言葉(ロゴス)からはじまった。言葉はすなわち神であり、この世界の根源として神が存在するという意。
はちす‐の‐いと【蓮の糸】
ハスの茎や葉からとれるという糸。極楽往生の縁を結ぶとされる。「この世より—に結ぼほれ西に心のひく我が身かな」〈新続古今・八〉
ばんぶつ‐るてん【万物流転】
この世にあるあらゆるものは、絶え間なく変化してやまないということ。→パンタレイ
ひが‐おぼえ【僻覚え】
まちがった記憶。記憶違い。「この世のほかなるやうなる—どもに取りまぜつつ」〈源・若菜上〉
ひと‐ごと【人言/他人言】
1 他人のいう言葉。「—の頼みがたさはなにはなる蘆の裏葉のうらみつべしな」〈後撰・恋五〉 2 人のうわさ。世間の評判。「この世には—繁し来む世にも逢はむ我が背子(せこ)今ならずとも」〈万・五四一〉
ひと‐めか・し【人めかし】
[形シク]《動詞「ひとめく」の形容詞化》 1 俗世間の人らしくみえる。「入道の宮も、この世の—・しき方は、かけ離れ給ひぬれば」〈源・横笛〉 2 一人前である。りっぱである。「我が心の限りは—・し...
ひ‐の‐いえ【火の家/火の宅】
《「火宅(かたく)」を訓読みにした語》現世。この世。「出づとせし身だにはなれぬ—を君みづのをにいかですむらむ」〈宇津保・国譲下〉
ふう‐さい【覆載】
1 この世にあるすべてのものを、天がおおい地が支えていること。また、その恩。 2 天地。宇宙。