さ‐なか【最中】
たけなわであるとき。さいちゅう。「夏の—」「忙しい—」
さな‐かずら【真葛/実葛】
[名]サネカズラのこと。「—の根を舂(つ)き、其の汁の滑(なめ)を取りて」〈記・中〉 [枕]葛はつるが分かれたのち先でまたあうところから、「のちもあふ」にかかる。「—後も逢はむと」〈万・三二八〇〉
さ‐ながら【宛ら】
《副詞「さ」+接続助詞「ながら」から》 [副] 1 非常によく似ているさま。まるで。そっくり。「—滝のような雨」「地獄絵—のすさまじさ」 2 そのまま。もとのまま。「池などは—あれど」〈枕・一...
さなき【鐸】
鉄製の大きな鈴。上代、祭式に用いられた。ぬりて。ぬて。
さ‐なき‐だに【然なきだに】
[連語]そうでなくてさえ。ただでさえ。「—静かな庭が、一増(ひとしお)蕭然(ひっそり)して」〈独歩・運命論者〉
さなぎ【蛹】
完全変態を行う昆虫類で、幼虫から成虫に移る直前に形態を変え、食物をとらずに静止状態となったもの。ガ・ハチのように繭の中にこもるもの、チョウ・カブトムシのように裸のものがある。また特に、蚕について...
さなぎ【蛹】
田中慎弥の短編小説。平成19年(2007)「新潮」誌に発表。平成20年(2008)第34回川端康成文学賞受賞。また同年、本作収録の作品集「切れた鎖」で第21回三島由紀夫賞受賞。
さなぎ‐はだ【蛹肌/蛹襯】
繭の最内層。蚕では繊維が細くなり、繰り糸に適さない。
さなぎ‐ゆ【蛹油】
蚕の蛹から採取される脂肪油。さなぎあぶら。
さ‐なく‐とも【然なくとも】
[連語]そうでなくても。さなくても。「—すぐれた人なので」