ここのそ‐じ【九十/九十路】
《「そ」は十の意。「じ」は接尾語》きゅうじゅう。くじゅう。また、90歳。→十路「—あまり悲しき別れかなながき齢(よはひ)と何たのみけん」〈続後撰・雑下〉
こころ‐あがり【心上がり】
思い上がること。気位が高いこと。傲慢(ごうまん)。高慢。「沢瀉(おもだか)は、名のをかしきなり。—したらむと思ふに」〈枕・六六〉
こころ‐あ・し【心悪し】
[形シク] 1 気だてが悪い。意地が悪い。「容貌(かたち)憎さげに、—・しき人」〈枕・一四一〉 2 気持ちがよくない。気分が悪い。「いささか—・しなど言へば」〈春曙抄本枕・二九一〉
こころ‐すず・し【心涼し】
[形シク] 1 さっぱりとして気持ちがよいさま。「山河の岩うつ音を聞くなへに—・しきひぐらしの声」〈拾玉集・二〉 2 いさぎよいさま。未練のないさま。「—・しく義兵をおこし、一戦をはげみ申すべし...
心(こころ)に入(い)・る
(「入る」が四段活用の場合) 1 心に深くしみる。「何故(なにゆゑ)か思はずあらむ紐(ひも)の緒の—・りて恋しきものを」〈万・二九七七〉 2 気に入る。心にかなう。「なのめならず—・りて思ひい...
こころ‐の‐あき【心の秋】
1 心に飽きがくること、人に飽きられることの「飽き」を「秋」に掛けていう。「しぐれつつもみづるよりも言の葉の—にあふぞわびしき」〈古今・恋五〉 2 寂しく哀れに感じること。「いつまでのはかなき人...
こころ‐の‐うら【心の占】
心の中で未来を推察すること。推量。予想。「さかしき人の—どもにも、物問はせなどするにも」〈源・薄雲〉
こころ‐の‐こま【心の駒】
「心の馬」に同じ。「—は日に千度(ちたび)、恋しき方に走り井の」〈浄・蝉丸〉
こころ‐の‐はな【心の花】
1 変わりやすい心を、花の散りやすいことにたとえた語。あだ心。「うつろふ人の—になれにし年月を思へば」〈徒然・二六〉 2 美しい心を、花の美しさにたとえた語。「われも卑しき埋もれ木なれども、—の...
こころ‐はずか・し【心恥づかし】
[形シク] 1 他に対して気恥ずかしいさま。気が引ける。きまりが悪い。「御いらへ、いまめかしからず—・しき程に聞こえ給ふ」〈宇津保・楼上下〉 2 こちらがきまり悪く思うほどに相手がすぐれているさ...