した‐も【下裳】
1 奈良・平安時代、女性が襲(かさね)の裳をつけるときに下にはく裳。 2 湯巻き。〈色葉字類抄〉
した‐もい【下思ひ】
「下思(したおも)い」に同じ。「鮪(しび)突くと海人(あま)のともせるいざり火のほにか出ださむわが—を」〈万・四二一八〉
した‐もえ【下萌え】
草の芽が地中から出はじめること。また、その芽。草萌え。《季 春》「—の大磐石(だいばんじゃく)をもたげたる/虚子」
した‐もえ【下燃え】
1 炎が表に出ないで、物の下で燃えていること。 2 《「した」は心の意》心の中で思い焦がれること。「—に思ひ消えなむけぶりだにあとなき雲のはてぞ悲しき」〈新古今・恋二〉
した‐もじり【舌捩り】
1 舌がもつれること。 2 言葉遊びの一つで、発音しにくい言葉を続けて言わせるもの。「隣の客はよく柿食う客だ」など。→早口言葉
した‐もつれ【舌縺れ】
舌がもつれたようになって、すらすらしゃべれないこと。
した‐もの【下物】
下等で安価なもの。特に、安物の魚。「ええ、うったうしく—ばかり並べたてるぞ」〈滑・八笑人・三〉
舌(した)も引(ひ)かぬ
まだ言い終わらない。言って間もなく。「たった今恥ぢしめた—に無分別」〈浄・嫗山姥〉
した‐もみじ【下紅葉】
木々の下葉の紅葉したもの。また、物の下に散っている紅葉。《季 秋》
した‐も・ゆ【下萌ゆ】
[動ヤ下二]地中から草の芽が生え出る。土の中から芽を出す。草萌ゆ。《季 春》「今よりは春になりぬとかげろふの—・えいそぐ野辺の若草」〈続拾遺・春上〉