いんだら‐もう【因陀羅網】
帝釈天(たいしゃくてん)の宮殿を飾る網。その無数の結び目一つ一つに珠玉があり、互いに映じあうことから、一切のものが互いに障害とならずに関連しあうことにたとえる。帝網。
いり‐つ・ける【煎り付ける/炒り付ける】
[動カ下一][文]いりつ・く[カ下二]水気のなくなるまで煮つめる。また、音声や情景などを耳や目にこびりつかせることにたとえる。「卵を—・ける」「—・ける様な油蝉の声が」〈長塚・土〉
うき‐ふね【浮(き)舟】
水面に浮かんでいる小舟。頼りないことにたとえることが多い。 [補説]作品名別項。→浮舟
かんく‐ちょう【寒苦鳥】
インドのヒマラヤにすむという想像上の鳥。夜に雌は寒苦を嘆いて鳴き、雄は夜が明けたら巣を作ろうと鳴くが、太陽が出ると寒さを忘れて怠ける。仏教では、怠けて悟りの道を求めない人間にたとえる。かんくどり。
かしら‐の‐ゆき【頭の雪】
年をとって白くなった髪を雪にたとえていう語。「頭の霜」ともたとえる。「春の日の光にあたる我なれど—となるぞわびしき」〈古今・春上〉
おもい‐ば【思ひ葉】
触れ合い、重なり合って茂っている葉。多く男女の相愛にたとえる。「うそなしに今年二十一社、茂りたる森は—となり」〈浮・一代男・三〉
おもい‐ば【思い羽】
オシドリなどの雄にある、イチョウの葉に似た羽。詩文で、夫や恋人を思う心にたとえる。剣羽(つるぎば)。
そう‐ろ【霜露】
しもと、つゆ。消えやすいこと、はかないことにたとえる。「—の命」
だい‐ご【醍醐】
五味の第五。牛や羊の乳から精製した、最上の味のもの。仏の悟りや教えにもたとえる。
よそ・える【寄える/比える】
[動ア下一][文]よそ・ふ[ハ下二] 1 他の物事にたとえる。なぞらえる。「人の一生を旅に—・える」 2 ことよせる。かこつける。口実にする。「付き合いに—・えて酒を飲む」 3 関係があるとする...