とし‐ぎり【年切り】
１ 年によって、樹木の実がならないこと。幸運にあわないことのたとえ。としぎれ。「今までになどかは花の咲かずして四十年(よそとせ)あまり—はする」〈後撰・雑一〉 ２ あることのために年数を限ること...
年(とし)寒(さむ)くして松柏(しょうはく)の凋(しぼ)むに後(おく)るるを知(し)る
《「論語」子罕(しかん)から》寒い冬にこそ、他の植物がしおれても、松や柏(このてがしわ)は緑を保っていることがわかる。人の真価は艱難(かんなん)にあって初めて知られるたとえ。
とし‐なみ【年波】
《年齢が重なるのを波にたとえていう語》年を取ること。また、経て来た年数。「寄る—には勝てない」「目にみえぬ—が一年々々若さを奪って行くことにも」〈秋声・縮図〉
とし‐の‐ゆき【年の雪】
年々ふえる白髪を雪にたとえていう語。「あたらしき春さへ近くなりゆけば降りのみまさる—かな」〈拾遺・冬〉
と‐しゅ【斗酒】
1斗の酒。多量の酒のたとえ。
屠所(としょ)の羊(ひつじ)
《「北本涅槃経」から》屠所に引かれて行く羊。刻々と死に近づいているたとえ。また、不幸にあって気力をなくしていることのたとえ。
とち‐かがみ【水鼈】
トチカガミ科の多年草。湖沼に生え、葉は円形でつやがあり、裏面に空気の入った袋があって水面に浮かぶ。秋、白い花びらを3枚もつ雄花と雌花とが咲く。名は葉をとち（スッポン）の鏡にたとえたもの。どうがめ...
とって
《助詞「とて」の促音添加。近世語》 
［格助］句または文を受けて、引用を表す。…と言って。…と思って。「年玉にいい—、おらが所ぢゃあ、いかいこと買ったよ」〈滑・浮世風呂・二〉 
［接助］活用語の...
となり‐あわせ【隣（り）合（わ）せ】
１ 互いに隣り合っていること。「—に座る」 ２ 常に近い関係にあることのたとえ。「危険と—の生活」
隣(となり)の疝気(せんき)を頭痛(ずつう)に病(や)む
隣家の人の疝気を頭痛がするほど心配する意から、自分に関係のないことを心配するたとえ。人(ひと)の疝気を頭痛に病む。
