長(なが)き世(よ)の闇(やみ)
釈尊の入滅後を闇にたとえたもの。また、無明の闇。「まつはれてこそは、—にもまどふわざななれ」〈源・横笛〉
ながと‐いんろう【長門印籠】
1 《秋月長門守の屋敷から作り出されたところから》牛・馬の皮に黒漆を塗って作った印籠。薬を保存するのに適した。 2 《1が蓋と身とがぴったり合うところから》二人の仲がしっくりいくことのたとえ。「...
ながれ‐ぎ【流れ木】
1 りゅうぼく。 2 流人をたとえていう語。「名取河あふせによどむ—の寄るかた知らでぬるる袖かな」〈続後拾遺・恋一〉
流(なが)れに耳(みみ)を洗(あら)・う
《「史記正義」伯夷伝・註から。許由が、尭(ぎょう)から帝位を譲ろうと言われ、汚れたことを聞いたとして耳を洗ったという故事から》汚れたことを聞いたので、その耳を流れで洗い清める。俗事にかかわりなく...
泣(な)き面(つら)に蜂(はち)
泣いている顔をさらに蜂が刺す。不運や不幸が重なることのたとえ。
泣(な)く子(こ)も黙(だま)る
聞き分けなく泣いている子供も急に黙ってしまうほど、威力や勢力のあることのたとえ。
鳴(な)く蝉(せみ)よりも鳴(な)かぬ蛍(ほたる)が身(み)を焦(こ)がす
あれこれ口に出す者より、何も言わない者のほうが情が深いというたとえ。
鳴(な)く猫(ねこ)は鼠(ねずみ)を捕(と)らぬ
よくしゃべる者は、かえって実行しないということのたとえ。
なげき‐の‐きり【嘆きの霧】
ため息をつくときに出る息。嘆きの深いことを霧にたとえていう。「沖つ風いたく吹きせば吾妹子が—に飽かましものを」〈万・三六一六〉
なこうど‐ぐち【仲人口】
仲人が縁談をまとめるため、両方に体よくとりなしていう言葉。また、あてにならない話のたとえ。