ちょう‐きん【朝菌】
朝、生えて夜には枯れるという菌(きのこ)。短命であることのたとえ。
中流(ちゅうりゅう)の砥柱(しちゅう)
《「砥柱」は黄河の中に柱のようにそそり立っている石で、激流の中でも微動だにしないことから》乱世にあって、毅然(きぜん)として節義を守っていることのたとえ。
長者(ちょうじゃ)の脛(はぎ)に味噌(みそ)を付(つ)ける
あり余っている上に、さらに物を加えることのたとえ。長者の脛に味噌を塗る。
ちゅう‐りん【稠林】
生い茂った林。煩悩(ぼんのう)がしきりに起こることのたとえ。「—に花散りなば覚樹の木の実は熟するを期すべし」〈海道記〉
中流(ちゅうりゅう)に舟(ふね)を失(うしな)えば一壺(いっこ)も千金(せんきん)
《「鶡冠子」学問から》川のまんなかで舟を失った者にとっては、壺(つぼ)のようなものでも、浮き袋の代用として千金のねうちがある。つまらないものでも時と場合によっては、大きな価値をもつことがあるとい...
ち‐へど【血反吐】
血のまじったへど。非常な苦難のたとえにも用いる。「—をはく思い」
ちゃ‐の‐こ【茶の子】
1 茶を飲むとき口にする菓子。茶請け。茶菓子。「円い—を口の端へ持って行くと」〈鏡花・草迷宮〉 2 彼岸会などの仏事の際の供え物、または配り物。団子などの菓子や野菜類を用いる。 3 農家などで、...
柱(ちゅう)に膠(にかわ)して瑟(しつ)を鼓(こ)す
《「史記」廉頗藺相如伝から》琴柱(ことじ)を膠(にかわ)で動かないようにして瑟を弾く。状況の変化に対応できないことのたとえ。
茶腹(ちゃばら)も一時(いっとき)
茶を飲んでも、しばらくの間は空腹をしのぐことができる。わずかなものでも、一時しのぎになることのたとえ。
中原(ちゅうげん)に鹿(しか)を逐(お)う
《魏徴の「述懐」から。中原は天下、鹿は帝王のたとえ》帝王の位や政権を得ようとして争う。また、ある地位や目的物を得ようとして競争する。鹿を逐う。逐鹿(ちくろく)。