だい‐ご【醍醐】
五味の第五。牛や羊の乳から精製した、最上の味のもの。仏の悟りや教えにもたとえる。
大山(たいざん)も蟻穴(ぎけつ)より崩(くず)る
大きな山も小さな蟻(あり)の穴からしだいに崩れる。ちょっとした油断がもとになって大きな災難を招くことのたとえ。
台座(だいざ)の別(わか)れ
《人間の胴体を台座にたとえて》首が胴を離れること。死んでしまうこと。「何がさて相違あらば—、御存分になさいませ」〈浄・千本桜〉
そで‐の‐こおり【袖の氷】
涙にぬれた袖がこおること。悲しみに閉ざされた心のたとえ。「よそにても、思ひだにおこせ給はば、—も溶(と)けなむかし」〈源・真木柱〉
そで‐しぐれ【袖時雨】
袖に涙が落ちかかるのを、しぐれにたとえていう語。袖のしぐれ。「月もかたぶく胸の闇、髪のおくれのばらばらと、子に迷ひゆく—」〈読・本朝酔菩提・三〉
栴檀(せんだん)は双葉(ふたば)より芳(かんば)し
白檀(びゃくだん)は発芽のころから香気を放つ。大成する人は幼少のときからすぐれているというたとえ。
然(そ)うは問屋(とんや)が卸(おろ)さない
そんな安値では問屋が卸売りしない。そんなにぐあいよくいくものではないというたとえ。 [補説]文化庁が発表した「国語に関する世論調査」で、「そうは問屋が卸さない」と「そうは問屋が許さない」について...
そうかい‐の‐いちぞく【滄海の一粟】
《蘇軾「前赤壁賦」から》大海原に浮かぶ一粒の粟(あわ)。人間の存在は、広大な宇宙からみれば非常に小さいものであるというたとえ。
滄海(そうかい)変(へん)じて桑田(そうでん)となる
《儲光羲(ちょこうぎ)「献八舅東帰」から》広い海原が桑畑に変わる。世の中の移り変わりの激しいことのたとえ。桑田変じて海となる。桑田変じて滄海となる。滄海桑田。
そう‐けん【双肩】
左右両方の肩。多く、責任や義務を負うもののたとえにいう。両肩。「—に担う」「国の将来は若者の—にかかっている」