ちちのいさん【父の遺産】
《Patrimony》米国の作家、フィリップ=ロスによる実父の回想記。脳腫瘍に侵された父親との最期の日々を描く。1991年刊行。同年、第16回全米批評家協会賞(伝記・自叙伝部門)受賞。
父(ちち)の恩(おん)は山(やま)より高(たか)し
《「童子教」から》子が父から受ける恩の高大なことをいうたとえ。「母の徳は海より深し」と続く。
ちち‐の‐き【乳の木】
《幹に垂れる気根を乳房に見立てたことから》イチョウの別名。
ちちのしゅうえんにっき【父の終焉日記】
小林一茶の日記。享和元年(1801)、一茶の帰郷中に急病で死んだ父親との最後の日々を綴る。父への思い、継母・義弟との遺産がらみの対立などが生々しく描かれており、日本の私小説のルーツともされる。も...
ちち‐の‐じょう【父尉】
1 古く、猿楽の「翁(おきな)」に登場した老人の役。また、その舞。室町中期に廃絶。現在、能の「翁」の特殊演出「父尉延命冠者」に名残を残す。 2 能面の一。目尻がつり上がった切りあごの老人面。1で...
ちちのは‐ぐさ【紫参】
ハルトラノオの別名。
ちち‐の‐ひ【父の日】
父に感謝をささげる日。6月の第3日曜日。アメリカのJ=B=ダッド夫人が、この日、父の墓に白いバラの花をささげたことに由来する。《季 夏》「—の隠さうべしや古日記/不死男」
ちちのぼうし【父の帽子】
森茉莉によるエッセイ、および同作を表題作とする処女エッセー集。父、森鴎外の思い出を綴る。昭和32年(1957)刊行。第5回日本エッセイストクラブ賞受賞。
ちち‐の‐み【乳の実】
イチョウの実。ぎんなん。
ちち‐の‐みこと【父の命】
父を敬っていう語。父上。父君。「乳の実の—は栲綱(たくづの)の白ひげの上ゆ涙垂(なみだた)り」〈万・四四〇八〉