つき‐の‐いでしお【月の出潮】
月が出るとともに満ちてくる潮。つきのでしお。「和歌の浦に—のさすままに夜なく鶴の声ぞかなしき」〈新古今・雑上〉
つき‐の‐いり【月の入り】
月が西に沈むこと。また、その時刻。⇔月の出。
つき‐の‐いろびと【月の色人】
月の美しいのを美人にたとえていう語。「その名も—は、三五夜中の空にまた満願真如の影となり」〈謡・羽衣〉
つきのうたげ【月の宴】
佐多稲子の随筆。また、同作を表題作とする随筆集。昭和60年(1985)刊。同年、第37回読売文学賞受賞。
つき‐の‐えん【月の宴】
月を眺めながら催す宴。観月の宴。「内裏の御所に、今宵は—あるべかりつるを」〈源・鈴虫〉
つき‐の‐おうぎ【月の扇】
⇒抱え扇
つきのおちば【槻の落葉】
江戸後期の歌文集。9巻4冊。荒木田久老(ひさおゆ)著。寛政年間(1789〜1801)の成立。和歌・随筆などを収録。
つき‐の‐かお【月の顔】
月のおもて。月の表面。また、月の光。月影。「見上げ給へれば、人もなく、—のみきらきらとして」〈源・明石〉
つき‐の‐かがみ【月の鏡】
1 晴れわたった空にかかる満月。形を鏡と見立てた語。《季 秋》 2 月を映した池の水面を鏡にたとえた語。「久方の—となる水をみがくは冬の氷なりけり」〈新後拾遺・冬〉
つき‐の‐かつら【月の桂】
古代中国の伝説で、月の中に生えているというカツラの木。月桂(げっけい)。