つき‐の‐なごり【月の名残】
《秋の月の最後の意》陰暦九月十三夜の月のこと。後(のち)の月。《季 秋》「橋桁のしのぶは—かな/芭蕉」
つき‐の‐ねずみ【月の鼠】
《象に追われた人が木の根を伝わって井戸に隠れたところ、井戸の周囲には4匹の毒蛇がいてかみつこうとし、また、木の根を黒と白2匹の鼠がかじろうとしていたという「賓頭盧(びんずる)説法経」にある説話で...
つき‐の‐はやし【月の林】
公卿(くぎょう)の仲間。月卿(げっけい)。「昔わが折りし桂のかひもなし—の召しに入らねば」〈拾遺・雑上〉
つきのひかり【月の光】
《原題、(フランス)Clair de lune》ドビュッシーのピアノ曲。変ニ長調。ピアノ曲集「ベルガマスク組曲」の第3曲。作者の代表作として知られ、単独で演奏されることも多い。 《原題、(フ...
つき‐の‐ふね【月の船】
月を、大空を渡る船にたとえていう語。月の御船(みふね)。「—さし出づるより空の海星の林ははれにけらしも」〈新後拾遺・秋下〉
月(つき)の前(まえ)の灯火(ともしび)
りっぱなものと比較されて引き立たないことのたとえ。
つき‐のみ【突き鑿】
のみの一種。柄の長さ30センチくらいで、槌(つち)を用いずに突くようにして穴をあけるもの。刺鑿(さすのみ)。
つきのみちかけ【月の満ち欠け】
佐藤正午の長編小説。生まれ変わりを繰り返す一人の女性をめぐる物語。平成29年(2017)刊行。同年、第157回直木賞受賞。
つき‐の‐みや【月の宮】
月の中にあるという宮殿。月宮(げっきゅう)。「—うはの空なるかたみにて思ひもいでば心かよはむ」〈新古今・恋四〉
つき‐の‐みやこ【月の都】
1 月の中にあるといわれる宮殿。月宮殿。また、月世界。「おのが身はこの国の人にもあらず、—の人なり」〈竹取〉 2 都の美称。「見るほどぞしばし慰むめぐりあはむ—ははるかなれども」〈源・須磨〉