こころ‐ゆるび【心弛び】
1 気持ちが緩むこと。油断。「夜昼おはしますめれば、ある人々も—せず、苦しうのみわぶめるに」〈源・少女〉 2 気持ちがくつろぐこと。気が安まること。「世に—なく憂しと思ひつるを」〈かげろふ・中〉
こころ‐たしか【心確か】
[形動ナリ] 1 思慮分別に富んでいるさま。考えがしっかりしているさま。「仕うまつる人の中に、—なるをえらびて」〈竹取〉 2 心持ちのしっかりしているさま。心丈夫。「さりながら—に思(おぼ)し召...
こころ‐なぐさめ【心慰め】
心を慰めること。また、そのもの。「つれづれなる—に、思ひ出でつるを」〈源・手習〉
こころ‐こと【心異/心殊】
[形動ナリ] 1 心が変化するさま。「衣(きぬ)着せつる人は、—になるなりといふ」〈竹取〉 2 趣が格別であるさま。印象が並々でないさま。「琴(きん)の御琴(こと)取りに遣はして—なる調べをほの...
ご‐しんとう【御神灯】
《「ごじんとう」とも》 1 神前に供えるあかり。みあかし。 2 芸人の家や芸者屋などで、縁起をかついで戸口につるした提灯(ちょうちん)。
こころ‐うつく・し【心美し】
[形シク] 1 心根がかわいらしい。いとしい。「いと若やかに—・しう、らうたき心」〈源・夕霧〉 2 同情心がある。心温かい。「左衛門督の、いと—・しうおぼしのたまひつるも」〈夜の寝覚・二〉
こ‐しょう【胡椒】
コショウ科の蔓性(つるせい)の常緑低木。茎は木質化し、気根を出して他に絡みつく。葉は卵形で先がとがる。夏、葉と向かい合って黄緑色の小花が密生した穂を垂らす。実は球形で、乾燥させて香辛料に用いる。...
こたえ【応え】
1 他からの作用・刺激に対する反応。ききめ。効果。「大衆に呼びかけても—がない」 2 響き。反響。「段々腹に—のない咳(せき)が出る」〈漱石・野分〉 「つれもなき人を恋ふとて山彦の—するまで嘆き...
こと‐まつり【事祭(り)】
関西・中国地方で行われる春の民間の祭り。3、4月ごろに行う。餅をついて各家でご馳走を食べ、軒に箸(はし)のすだれをつるしたりする。事追い祭り。十日坊。春事(はるごと)。《季 春》
こと‐な・し【事無し】
[形ク] 1 何事もない。平穏無事だ。「手抱(たむだ)きて—・き御代と天地(あめつち)日月と共に万代(よろづよ)に」〈万・四二五四〉 2 変わったことがなく退屈だ。大した用事もない。「公私(おほ...