くち‐あま【朽ち尼】
老いぼれた尼。「なにがしが母なる—の侍るを」〈源・夢浮橋〉
ぞく‐しょう【俗姓】
1 僧が俗人であったときの姓。ぞくせい。「悲田院の尭蓮上人(げうれんしゃうにん)は、—は三浦の某(なにがし)とかや」〈徒然・一四一〉 2 家柄。素性。「—歴々の浪人身を隠して」〈浮・永代蔵・六〉
だれ‐それ【誰某】
[代]《古くは「たれそれ」》不定称の人代名詞。具体的な名をあげないで人をさしたり、名のわからないときに人をさしたりする語。なにがし。「—に聞いた話」「—とかいう人も来ていた」
におう【仁王】
狂言。某(なにがし)が無一文の男を仁王に仕立てて参詣人の供物を集めるが、足の不自由な男が仁王と縁を結びたいと身体をなで回し、正体がばれる。
なんら‐か【何等か】
[副] 1 なにか。なにがしか。「—の参考にはなるだろう」 2 いくらか。「—の可能性はある」
なに‐ぶん【何分】
[名] 1 はっきりしない内容を漠然と表す。なんらか。「いずれ—の沙汰があるだろう」 2 あまり多くない数量を漠然と表す。いくらか。なにがし。「—の御寄付をお願いいたします」
[副] 1 適...
なに‐ぼう【何某】
姓名を明示しないで、一定の人をさすときに用いる。なんとかいう名前の人。だれそれ。なにがし。「有名な映画俳優—」
なにがし‐それがし【某某】
[代]だれそれ。なにがしくれがし。「—留めて侍れば」〈狭衣・一〉
とうと・い【尊い/貴い】
[形][文]たふと・し[ク] 1 崇高で近寄りがたい。神聖である。また、高貴である。たっとい。「—・い神仏」「神(かむ)さびて高く—・き駿河なる富士の高嶺を」〈万・三一七〉 2 きわめて価値が高...
なが・む【詠む】
[動マ下二]《「長む」の意からという》 1 声を長く引く。また、声を長く引いて詩歌などをよむ。「女房の舟中に忍びたる声にて、淀の渡のまだよふかきにと—・められたりし」〈十訓抄・一〉 2 詩歌・俳...