じっ‐しょう【実正】
[名・形動]確かなこと。偽りやまちがいのないこと。また、そのさま。「いよいよ—と知れてから手を着けたい」〈鴎外・大塩平八郎〉 [副]実際に。本当に。まことに。「—それがしとの縁組はいやの」〈...
菽麦(しゅくばく)を弁(べん)ぜず
《「春秋左伝」成公一八年から》豆と麦との区別もできない。まことに愚かで、物事の区別もつかないことのたとえ。
わ‐にょうぼう【我女房/和女房】
[代]二人称の人代名詞。女性に向かって親愛の気持ちをこめて用いる語。「まことにや、—の歎きをとぶらはぬと恨み給ふなるは」〈沙石集・三〉
白駒(はっく)の隙(げき)を過(す)ぐるが如(ごと)し
《「荘子」知北遊から》白い馬が走り過ぎるのを壁のすきまからちらっと見るように、月日の経過するのはまことに早いことをいう。
ふ‐かん【不堪】
《我慢できないこと、もちこたえられないことの意》 1 技芸が未熟なこと。その道の心得のないこと。「—両三に過ぎば、まことに難治といふべし」〈連理秘抄〉 2 ふとどきであること。「小野宮右府は女事...
のう‐しゃ【能者】
1 《「のうじゃ」とも》才能のすぐれた人。物事に堪能な人。 2 能役者。「まことに得たらん—ならば」〈花伝・一〉
ほん‐に【本に】
[副] 1 疑いなくある事態であるさま。本当に。まことに。なるほど。「—よう似ている」「—困ったことだ」 2 ばくちで、持ち金を一度に全部かけるさま。ぽんと。「六拾目を—はり、一番にとられ」〈咄...
ね‐ぞろい【根揃い】
1 根がそろっていること。 2 髪を結ったとき、鬢(びん)や前髪などの根がそろっていること。ねぞろえ。「まことにお上手だね。—から何から、きまったものだ」〈滑・浮世風呂・三〉
ふくつけ・し
[形ク]欲が深い。貪欲である。「おのれ—・し、とは、まことにこそ侍りけれ」〈狭衣・二〉
まっ‐かいさま【真っ返様】
[名・形動ナリ]「まっかえさま」の音変化。「徳兵衛めがうせ、—に言ふとても、必ずまことにしやるなや」〈浄・曽根崎〉