むこう‐づくり【向こう造(り)】
神社建築の様式の一。切妻屋根の妻の部分が正面に向いているもの。
むこう‐づけ【向こう付け】
1 会席料理で、膳の中央より向こう側につける刺身や酢の物などの料理。また、それを盛る器。 2 相撲で、額を相手のあご、または胸につけ、相手の前まわしを引きつけた体勢。
むこう‐づち【向こう鎚】
鍛冶(かじ)で、主鍛冶の反対側に立っている助手が使う長柄の大づち。また、それを使う人。
むこう‐づめ【向こう詰め】
本膳(ほんぜん)料理で、本膳の向こう側に据える魚の姿焼き。
むこう‐づら【向こう面】
1 向かい合った相手の顔。転じて、顔。「すこし—がいいと、自惚(うぬぼれ)きって」〈魯文・安愚楽鍋〉 2 敵方。相手方。「娘と—へまはり、きさまをつきだす相談さ」〈黄・御存商売物〉
むこう‐どなり【向こう隣】
「向かい隣」に同じ。
向(む)こうに回(まわ)・す
相手として張り合う。敵とする。「専門家を—・して自説を通す」
無功(むこう)の師(し)は君子(くんし)は行(や)らず
《「塩鉄論」地広から》むだであると認められる場合には、君子は軍を動かさない。むだになると思われることはしないほうがよいというたとえ。
むこう‐はちまき【向こう鉢巻(き)】
結び目が額の前にくるようにして締めた鉢巻き。威勢よく物事をするたとえにもいう。「—で取りかかる」⇔後ろ鉢巻き。
むこう‐ば【向かふ歯】
上の前歯。むかば。「—まばらにして」〈浮・一代女・一〉