もの‐もい【物思ひ】
「ものおもい」の音変化。「夕されば—まさる」〈万・六〇二〉
物(もの)も言(い)いようで角(かど)が立(た)つ
それほどでないことでも、その話し方によって、相手の感情を傷つけることがある。
もの‐も・う【物思ふ】
[動ハ四]物を思う。物思いにふける。「—・ふと人には見えじ下紐(したびも)の下ゆ恋ふるに月そ経にける」〈万・三七〇八〉
もの‐もう【物申】
[感]《「物申す」の略》他家を訪問して案内を請うときにいう語。たのもう。ごめんください。「—。案内まう」〈虎清狂・泣尼〉
もの‐もうし【物申し】
《古くは「ものまをし」》 1 神や天皇など高貴な方に申し上げること。あるいは取り次いで伝えること。また、その職の人。「縄の端に鐸(ぬりて)を懸けて、—に労ること無かれ」〈顕宗紀〉 2 祝詞などを...
もの‐もう・す【物申す】
[動サ五(四)]《古くは「ものまをす」。「物言う」の謙譲語》 1 要求や反対意見などを言う。注文をつける。「役所に—・す」「若者に—・す」 2 ことばに出して申し上げる。「うちわたすをちかた人に...
もの‐もうで【物詣で】
社寺にお参りすること。参詣(さんけい)。物参り。
物(もの)も覚(おぼ)え◦ず
どうしてよいかわからない。正気でない。夢中である。「人の言ふままに—◦で歩み給ふ」〈源・玉鬘〉
もの‐もち【物持(ち)】
1 財産を多く持っている人。財産家。「町一番の—」 2 物を大切にしていつまでも持っていること。「彼の—のいいのには感心する」
もの‐もどき【物抵牾】
何かにつけてさからい非難すること。「—うちし、われはと思へる人の前にては、うるさければ」〈紫式部日記〉