い‐で【井手】
田の用水として、水の流れをせき止めてためてある所。井堰(いせき)。
いで【井手】
京都府南部、綴喜(つづき)郡の地名。左大臣橘諸兄(たちばなのもろえ)が別荘を置いた所。西流する玉川は山吹と蛙の名所として知られた。[歌枕]「かはづなく—の山吹散りにけり花のさかりにあはましものを...
いで‐ちょう【井手町】
⇒井手
いで‐の‐したおび【井手の下帯】
別れていた男女が、のちに再びめぐり会って契りを結ぶこと。昔、山城国の井手に使者として行った男が、少女に帯を解いて与えたが、8年後にそれを目印にして再会し、契りを結んだという大和物語にある話による。
いで‐の‐たまがわ【井手の玉川】
京都府綴喜(つづき)郡の井手町を流れる川。六玉川(むたまがわ)の一。[歌枕]「駒とめてなほ水かはむ山吹の花の露そふ—」〈新古今・春下〉