なま‐もの【生者】
未熟な者。なまいきな者。また、身分の卑しい者。「今は昔、京にきはめて身貧しき—ありけり」〈今昔・三〇・五〉
なら・す【鳴らす】
[動サ五(四)] 1 音を出すようにする。音をひびかせる。「鐘を—・す」「ブザーを—・す」「指を—・す」 2 そのことで大変世間の評判をとる。「昔は名投手で—・したものだ」 3 やかましく言いた...
なる‐や【鳴る矢】
「鏑矢(かぶらや)」に同じ。「それをなん—を以て射たりければ」〈今昔・二七・三三〉
なれ‐もの【馴れ者】
世なれた人。「物言ひて人笑はする—なる翁にてぞありければ」〈今昔・二八・五〉
なん‐じょう【何じょう】
《「なんという」の音変化》 [副]反語を表す。どうして…か。なんで…か。「—かかる事にひるむべき」〈河上肇・貧乏物語〉
[連体] 1 どういう。何という。「—心地すれば、かく物を思ひたるさま...
なん‐ぞ【何ぞ】
[連語] 1 《代名詞「なに」に副助詞「ぞ」の付いた「なにぞ」の音変化》 ㋐漠然と物事をさす。なにか。「—おもしろいことはないか」「—用でもあるのか」 ㋑(下に助詞「の」を伴って)どんな。どう...
にげ‐め【逃げ目】
逃げようとするときの目つき。「この女、大刀帯(たちはき)どもを見て、あやしく—をつかひて」〈今昔・三一・三一〉
にほんどうわほうぎょくしゅう【日本童話宝玉集】
楠山正雄の著書。上巻は大正10年(1921)、下巻は大正11年(1922)刊行。「古事記」「日本書紀」「今昔物語集」「御伽草子」など日本の古典や伝説に題材を求め、再話した説話集。
にゅう‐じ【入寺】
1 僧または住職として寺にはいること。 2 真言宗における僧侶の階級。阿闍梨(あじゃり)の下、衆分(しゅぶん)の上にあたるもの。入寺僧。「東寺の—になりて拝堂しけるに」〈今昔・二八・九〉
にん‐ごく【任国】
《「にんこく」とも》 1 大使・公使・領事として赴任する国。 2 国司として任命された国。「我が—にゐて行きて」〈今昔・二七・二四〉