ふし‐もの【賦し物】
連歌・俳諧で、物の名を句の中に分けて詠み込むもの。のちには発句に限られた。
ふゆのひ【冬の日】
江戸前期の連句集。1冊。山本荷兮(やまもとかけい)編。貞享2年(1685)刊。芭蕉の指導のもとに尾張の蕉門が催した歌仙5巻と追加6句からなる。俳諧七部集の一。
ふり‐もの【降り物】
連歌・俳諧で、天象のうち、雨・雪・霜・露などをいう語。
ぶそんしちぶしゅう【蕪村七部集】
江戸後期の俳諧集。2冊。菊屋太兵衛ら編。文化5年(1808)成立、翌年刊。蕪村関係の句録「其雪影(そのゆきかげ)」「明烏(あけがらす)」「一夜四歌仙」「花鳥篇」「続一夜四歌仙」「桃李(ももすもも...
ぶつめい‐か【物名歌】
和歌・連歌・俳諧で、歌や句の意味とは関係なく物の名を詠み込んだもの。古今集の「心から花のしづくにそぼちつつうくひずとのみ鳥のなくらむ」にみえる「うくひず(憂(う)く干(ひ)ず)」に「うぐいす」を...
ぶん‐だい【文台】
1 書籍・硯箱(すずりばこ)などをのせる台。また、歌会や連歌・俳諧の会席で、短冊・懐紙などをのせる台。 2 歌比丘尼(うたびくに)の持つ手箱。 3 能の作り物の一。竹で机の形を作って紅の絹ひもで...
へん‐ぺき【偏僻】
[名・形動] 1 かたよること。心がひねくれていること。また、そのさま。「—な人」「空想に—し写実に拘泥する者は」〈子規・俳諧大要〉 2 都から離れた片田舎。「—の地」
ほそ‐み【細み】
蕉風俳諧の根本理念の一。作者の心が対象にかすかに深く入り込んでとらえる美、およびそれが繊細微妙に表現される句境。→寂(さび) →撓(しおり) →軽み
ほん‐い【本意】
1 本当の気持ち。本心。真意。「—をただす」 2 もとからの考え。本来の意志。本懐。本望。「—を遂げる」 3 和歌・連歌・俳諧で、物の本質・あり方・情趣。物の美的本性。
ほん‐か【本歌】
1 古歌をもとに和歌・連歌を作った場合の、そのもとの歌。もとうた。 2 本式の和歌。狂歌・俳諧などに対していう。「あまり—で退屈いたす時はなぐさみがてら俳諧歌をいたしますが」〈滑・浮世風呂・三〉