さい‐む【債務】
特定人(債務者)が他の特定人(債権者)に対して、一定の行為(給付)をすることを内容とする義務。金銭を借りた者が貸し手に対して、その返還をしなければならない義務など。⇔債権。
さいむ‐こく【債務国】
債務が債権よりも大きい国。他国に支払う金額が、受け取る金額よりも多い国。⇔債権国。
さいむ‐ちょうか【債務超過】
債務の総額が資産の総額を超えている状態。→貸借対照表
さいむふそんざい‐かくにん【債務不存在確認】
債務者とされる人が、債権者と主張する人に対して、債務が存在しないことを確認するための法的手続き。債務不存在確認訴訟では、被告(債権者)が債権の存在を証明する必要がある。
さいむ‐ふりこう【債務不履行】
債務者が正当な事由がないのに債務の本旨に従った履行をしないこと。履行遅滞・履行不能・不完全履行の三つに大別される。デフォルト。
さがい‐こうい【詐害行為】
債務者が故意に自己の財産を減少させ、債権者が十分な弁済を受けられないようにする行為。→詐害行為取消権
さがいこうい‐とりけしけん【詐害行為取消権】
債権者が自分の債権の弁済を確保するために、債務者の故意になした詐害行為を取り消す権利。債権者の財産を保全するための制度として、債権者代位権とともに民法に定められている。債権者取消権。廃罷(はいひ...
さきどり‐とっけん【先取特権】
法律の定めた特殊な債権を有する者が、債務者の総財産または特定の財産から他の債権者に優先して弁済を受ける担保物権。せんしゅとっけん。
さぎ‐はさん【詐欺破産】
債務者が、破産手続開始の決定(旧法の破産宣告)の前後を問わず、債権者を害する目的で、破産財団の隠匿・毀棄(きき)、仮装の財産譲渡、債権者にとって不利益になる処分などを行う犯罪。
さくい‐さいむ【作為債務】
債務者が積極的な行為をすることを給付の内容とする債務。→不作為債務