けいせい‐づか【傾城柄】
(「傾城柄を握る」などの形で)遊女遊びに通暁していること。「此の男も—を握ったなれのはてぢゃ」〈伎・仏の原〉
傾城(けいせい)に誠(まこと)なし
遊女が客に誠意をもって接するはずがない。遊女の言うことを信頼できない。
けいせいはんごんこう【傾城反魂香】
浄瑠璃。時代物。三段。近松門左衛門作。宝永5年(1708)大坂竹本座初演。名古屋山三(さんざ)に狩野派や土佐派の絵師らをからませた御家物。「吃又(どもまた)」のくだりが有名。
けいせいほとけのはら【傾城仏の原】
歌舞伎狂言。時代物。三番続き。近松門左衛門作。元禄12年(1699)京都都(みやこ)万太夫座初演。坂田藤十郎の俏(やつ)し事を主眼とする御家物の代表作。
けいせい‐まち【傾城町】
遊里。遊郭。いろまち。「—を通れば、やがて衣の袖をひかれ」〈咄・きのふはけふ・下〉
けいせい‐みょうが【傾城冥加】
1 遊女としてのつとめに励むことで受けられる神仏の加護。「女郎の身では十分にあまるお客、粗末になされたら—に尽きさせられう」〈浮・遊女容気〉 2 遊女の誓いの言葉。どんなことがあっても。「—聞く...
けいせい‐もの【傾城物】
1 歌舞伎の脚本で、名題のあたまに「傾城」「けいせい」などの語を用いたもの。上方狂言に多い。 2 歌舞伎舞踊の一系統。傾城を題材にしたもの。
けい‐せん【傾城】
《「けいせい(傾城)」の音変化》遊女。「—買うて、人の銀(かね)を盗み」〈浄・冥途の飛脚〉