ベラム【vellum】
子牛・子羊などの皮をなめして作った上質の皮紙。現在はおもに表紙の材料として用いるが、古くは上等の写本用紙としても用いられた。
ベリーこうのいともごうかなるじとうしょ【ベリー公のいとも豪華なる時祷書】
《原題、(フランス)Les Très Riches Heures du Duc de Berry》ランブール兄弟の装飾写本。縦29センチ、横21センチ。中世フランスの王族ベリー公ジャン1世の依頼...
ほん‐こく【翻刻】
[名](スル)写本・版本などを、原本どおりに活字に組むなどして新たに出版すること。「古鈔本を—する」
ほんちょうすいこでん【本朝水滸伝】
読本(よみほん)。前編10巻・後編15巻。建部綾足(たけべあやたり)作。前編は安永2年(1773)刊、後編は写本で伝わる。中国小説「水滸伝」を翻案した初期読本の代表作の一。
ぼくようきょうかしゅう【卜養狂歌集】
半井卜養の狂歌集。写本は寛文9年(1669)成立。天和元年(1681)には菱川師宣の挿絵による版本を出版。
マニュスクリプト【manuscript】
手書きされた文書。手稿。稿本。写本。
まま【儘/随/任】
《「まにま」の音変化》多く連体修飾語を受けて形式名詞的に用いられる。 1 その状態に変化のないこと。それと同じ状態。「昔の—」「現状の—」「立った—の姿勢」 2 (多く「ままになる」の形で用いる...
みせ‐けち【見せ消ち】
《「けち」は動詞「け(消)つ」の連用形から》誤写・誤記の文字の訂正のしかたの一。写本などで、もとの文字が読めるように、傍点をつけたり、その字の上に細い線を引いたりするなどして、誤りであることを示す。
ミニアチュール【(フランス)miniature】
1 《朱色の顔料ミニウム((ラテン)minium)を用いたところから》西洋中世の写本の装飾文字・挿絵・装飾画。 2 緻密(ちみつ)に描かれた小さな絵。装身具・箱などに描かれたものや油彩画の小形の...
みみぶくろ【耳嚢/耳袋】
江戸中期の随筆。10巻。根岸鎮衛(ねぎしやすもり)著。佐渡奉行・勘定奉行・町奉行を務めた著者の見聞録で、未刊ながら写本で伝わる。