冬(ふゆ)立(た)・つ
暦の上で冬になる。立冬になる。《季 冬》「今日ぞ—・つ日なりけるもしるく」〈源・夕顔〉
ふゆ‐づた【冬蔦】
キヅタの別名。
ふゆ‐どし【冬年】
去年の冬。去年の暮れ。昨冬。「—二、三日わづらうて死んだが」〈浮・一代女・四〉
ふゆ‐どなり【冬隣】
まわりの景色や雰囲気から、冬の近づいた気配が感じられる晩秋のころ。《季 秋》「はしり火に茶棚のくらし—/蛇笏」
ふゆ‐どり【冬鳥】
秋に来て冬を越し、春に去る渡り鳥。日本ではシベリア方面から渡来するものが多い。ハクチョウ・カモ・ツル・ツグミなど。→夏鳥
ふゆ‐な【冬菜】
冬に出回る菜類の総称。白菜・京菜・唐菜(とうな)・小松菜など。《季 冬》「荒波の間近に蒔きし—かな/汀女」 [補説]書名別項。→冬菜
ふゆな【冬菜】
太田水穂の第四歌集。昭和2年(1927)刊行。
ふゆ‐の【冬野】
荒涼として、物寂しい冬枯れの野。《季 冬》「土までも枯れてかなしき—かな/几董」
ふゆのかたみに【冬のかたみに】
立原正秋の自伝的長編小説。昭和48年(1973)から昭和50年(1975)にかけて「新潮」誌に断続的に発表。単行本は昭和50年(1975)刊行。
ふゆ‐の‐きゅうでん【冬の宮殿】
《Zimniy dvorets/Зимний дворец》⇒冬宮(とうきゅう)