いて【凍て/冱て】
《動詞「い(凍)つ」の連用形から》寒気でこおりつくこと。こおったように感じられること。《季 冬》「庭草のよごれしままに風の—/白雄」「偶々(たまたま)咲懸ッた恋の蕾も、事情というおもわぬ—にかじ...
いて‐かえ・る【凍て返る】
[動ラ五(四)]春になって暖かくなりかけたころ、急にまた寒さがきびしくなる。「早春の—・る夜」《季 春》
いて‐ぞら【凍て空】
凍りつくように寒い冬の日の空。《季 冬》「—の鳴らざる鐘を仰ぎけり/蛇笏」
いて‐つ・く【凍て付く】
[動カ五(四)]こおりつく。「—・いた朝の道」
いて‐どけ【凍て解け】
こおっていた大地が、春になってとけてゆるむこと。《季 春》「—のはじまる土のにぎやかに/素逝」
いて‐はえ【凍て蠅】
寒さで凍りついたように、身動き一つしないハエ。冬のハエ。《季 冬》
いて‐ばれ【凍て晴れ】
凍りつくように寒く、かつ快晴であること。《季 冬》
い・てる【凍てる/冱てる】
[動タ下一][文]い・つ[タ下二]こおる。こおりつく。《季 冬》「—・てた月の光が射して」〈鏡花・玄武朱雀〉