くち【口】
[名] 1 動物の消化器系の開口部で、食物を取り入れる器官。人間では顔面の下部にあって、口唇・口蓋(こうがい)・口底に囲まれ、中に歯・舌などがある。発声にも関係する。口腔(こうこう)。「食べ物...
くち‐あい【口合(い)】
1 お互いの話がよく合うこと。あいくち。 2 間に立って口をきき、仲介をすること。また、その人。仲人。「肝煎(きもい)り—ある内に、親元確かの判を取り」〈浄・傾城酒呑童子〉 3 しゃれ。地口(じ...
くち‐あけ【口開け/口明け】
1 物の口を開けること。また、その時。くちきり。 2 物事・商売などのしはじめ。かわきり。「旦那、—です、廓(なか)までお安く参りましょう」〈荷風・祝盃〉 3 山・磯などの共有地の利用の禁を解く...
くち‐あ・し【口悪し】
[形シク] 1 悪口をいうさま。口が悪い。「—・しきをのこ」〈落窪・二〉 2 食欲がない。「或る尼の—・しとて物の食はれぬに」〈散木集〉
くち‐あそび【口遊び】
1 心に浮かぶことを独り言のように言うこと。「ただ仏の御ことをのみ、寝言にも—にもしつつ行ふ」〈宇津保・春日詣〉 2 むだ口。うわさ。悪口。「異戯(ことたはぶ)れ言(ごと)はのたまふとも、このか...
くち‐あたり【口当(た)り】
1 飲食物を口に入れたときの感じ。「—のいい酒」 2 外から見た物腰や感じ。応対のしかたやものの言い方。「—のいい人」
くち‐あみ【口網】
1 語義未詳。土佐日記の「かの人人の、口網も諸持ちにて、この海辺にて、担ひ出だせる歌」の部分では、漁師がそろって網をかつぎ出すように、人々がそろって歌を詠むようすを表現したものといわれる。 2 ...
くち‐あらそい【口争い】
[名](スル)言い争うこと。口げんか。口論。「つまらないことで—する」
くち‐い・る【口入る】
[動ラ下二] 1 口出しをする。「ともかくも—・るべきことならず」〈源・夕霧〉 2 周旋する。仲立ちをする。「しりにこのことに—・れたる人と乗せてやりつ」〈かげろふ・下〉
くち‐いれ【口入れ】
[名](スル) 1 中に立って両者の間を取り持つこと。また、奉公口や縁談などの世話をすること。また、その人。 2 横合いから口出しをすること。「いささか—を申したりけるを、俊頼腹だたしき気色にて...