さの‐の‐わたり【佐野の渡り】
和歌山県新宮市にあった佐野の渡し場。[歌枕]「苦しくも降り来る雨か三輪(みわ)の崎—に家もあらなくに」〈万・二六五〉
さば‐ずし【鯖鮨】
締め鯖を鮨飯にのせた押し鮨。また、箱鮨。京都の棒鮨、高知の姿鮨、奈良吉野の柿の葉鮨、和歌山の生なれの下(しも)鮨など。
さ‐みだ・る【五月雨る】
[動ラ下二]五月雨が降る。和歌では多く「さ乱る」にかけて用いる。《季 夏》「—・れてもの思ふときはわが宿のなく蝉さへに心細しや」〈曽丹集〉
さ‐みだれがみ【さ乱れ髪】
乱れ髪。和歌では多く「五月雨(さみだれ)」にかけて用いる。「つれづれと葦屋の海人の小櫛さす—や乾さで寝ぬらん」〈夫木・八〉
さ・る【避る】
[動ラ四] 1 避ける。よける。「和歌の髄脳、いと所せう、病—・るべき所多かりしかば」〈源・玉鬘〉 2 断る。辞退する。「かぐや姫なりとも、そこの思はむことは—・るべきやうなし」〈狭衣・一〉
さん‐じん【三神】
3柱の神。例えば、造化の三神や和歌三神など。
さん‐せき【三夕】
1 三晩。三夜。 2 「三夕の和歌」の略。
さんだい‐しゅう【三代集】
平安時代の勅撰和歌集である古今集・後撰集・拾遺集のこと。古くは、万葉集・古今集・後撰集の3集をいった。
さんぼう‐かん【三宝柑】
《「さんぽうかん」とも》ミカン科の常緑中高木。和歌山県の原産。実は濃黄色、だるま形で、果柄部にこぶ状の突起がある。酸味が少なく甘い。《季 春》
ざっ‐てい【雑体】
勅撰和歌集などの部立ての一。長歌・旋頭歌(せどうか)・俳諧歌などの総称。ざったい。