あらや‐しき【阿頼耶識】
《(梵)ālaya-vijñānaの音写と訳との合成》仏語。唯識説で説く八識の第八。宇宙万有の展開の根源とされる心の主体。万有を保って失わないところから無没識、万有を蔵するところから蔵識、万有発...
いちじょうようけつ【一乗要決】
平安中期の仏教書。3巻。源信著。寛弘3年(1006)成立。天台宗の一乗の立場から唯識(ゆいしき)法相宗の説に反論したもの。
ぎ‐がく【義学】
1 「義塾(ぎじゅく)」に同じ。「幼童の時、—に往(ゆ)きしが」〈中村訳・西国立志編〉 2 仏教の体系的な教義についての学問。修行を目的とする行学(ぎょうがく)に対し、倶舎(くしゃ)・唯識の学問...
げじんみっきょう【解深密経】
大乗経典。5巻。法相(ほっそう)宗の根本聖典。梵語原本は現存しないが、漢訳とチベット訳があり、唐の玄奘(げんじょう)訳が用いられる。唯識(ゆいしき)の深義を述べたもの。
さん‐がん【三観】
仏語。3種の観法。天台宗で説く空観・仮観・中観が最も著名。律宗では性空・相空・唯識、華厳宗では真空観・理事無礙観(りじむがいかん)・事事無礙観を説く。
さん‐きょう【三教】
《古くは「さんぎょう」とも》 1 三つの教え。また、三つの宗教。 ㋐儒教・仏教・道教のこと。 ㋑神道・儒教・仏教のこと。 ㋒神道・仏教・キリスト教のこと。 2 仏一代の説法を、説き方や内容の上か...
しょう‐ぞう【性相】
唯識(ゆいしき)・倶舎(くしゃ)の教学。性相学(しょうぞうがく)。
しょうだいじょうろん【摂大乗論】
大乗論書。北インドの無着(むじゃく)著。後魏の仏陀扇多訳2巻、梁(りょう)の真諦訳3巻、唐の玄奘(げんじょう)訳3巻、隋の達摩笈多訳があり、チベット語訳もある。唯識説に基づき、大乗仏教全体を整然...
じょうゆいしきろん【成唯識論】
世親(せしん)の「唯識三十頌(ゆいしきさんじゅうじゅ)」について、護法らインド十大論師が施した注釈を集大成したもの。玄奘(げんじょう)が漢訳して10巻に収めた。法相(ほっそう)宗の中心的論書。
だいじょうほうおんぎりんじょう【大乗法苑義林章】
中国唐代の仏教書。7巻。窺基(きき)著。成立年未詳。唯識(ゆいしき)宗の教学を体系づけて説いたもの。義林章。