あり‐た・つ【在り立つ/有り立つ】
[動タ四]立ち続けている。ずっと立っている。「八十島(やそしま)の島の崎々—・てる花橘を」〈万・三二三九〉
あり‐つき【有り付き/在り付き】
1 生活の糧(かて)。生計を得る道。「此後の身の—にと包物(つつみもの)を賜わりて」〈一葉・暁月夜〉 2 仕官・奉公などによって生活を安定させる道を得ること。また、仕官口。奉公口。「丁稚はいりま...
あり‐つつ‐も【在りつつも】
[連語]いつも変わらず。このままでずっと。「安太多良(あだたら)の嶺(ね)に伏すししの—我(あれ)は至らむ寝処(ねど)な去りそね」〈万・三四二八〉
あり‐どころ【在り処/有り所】
「ありか」に同じ。「いもうとの—申せ」〈枕・八四〉
あり‐なら・う【在り習ふ】
[動ハ四]慣れ親しむ。習慣になる。ありなる。「かの君は我だに同じ所に—・ひて」〈宇津保・蔵開上〉
あり‐な・る【在り馴る】
[動ラ下二]「在り習う」に同じ。「—・れたる人のあやしさを」〈浜松・四〉
あり‐に【在り荷】
売約していない品物。在庫品。
あり‐にく・し【在り悪し】
[形ク]生きるのがむずかしい。生きていにくい。「世の中の—・くのみ思ひ給へらるれば」〈狭衣・四〉
あり‐の‐すさび【在りの遊び】
生きているのに慣れていいかげんに過ごすこと。なおざりに暮らすこと。ありのすさみ。「ある時は—に語らはで恋しきものと別れてぞ知る」〈古今六帖・五〉
あり‐は・つ【在り果つ】
[動タ下二] 1 いつまでも生きながらえる。「つひにはかくても—・つまじきを」〈浜松・四〉 2 同じ状態を最後まで続ける。「心清くも—・つべき」〈源・藤袴〉