お‐ちょう【御町】
江戸時代の公許の遊郭。京都の島原、大坂の新町、江戸の吉原。おまち。「—の辻に立ちながら」〈浮・一代男・六〉
お‐ちょぼ
1 《「ちょぼ」は小さい意》江戸時代、かわいらしい少女につけた名。また、かわいいおぼこ娘。 2 江戸後期、京都・大坂の揚屋・茶屋などで、遊女・芸者の供や呼び迎えなどをした15、6歳までの少女。
おちよ‐はんべえ【お千代半兵衛】
享保7年(1722)大坂で起こった八百屋半兵衛とその妻お千代の心中事件を題材にした浄瑠璃・歌舞伎などの通称。浄瑠璃「心中宵庚申」「心中二つ腹帯」など。
おつま‐はちろべえ【お妻八郎兵衛】
大坂の古手屋八郎兵衛が嫉妬から、遊女のお妻を殺した事件を主題とする歌舞伎・浄瑠璃の通称。歌舞伎狂言「文月恨切子(ふみづきうらみのきりこ)」、浄瑠璃「桜鍔恨鮫鞘(さくらつばうらみのさめざや)」など。
おて‐いしゃ【御手医者】
「手医者」に同じ。御手前医者。侍医。「—坂川玄春」〈浮・伝来記・五〉
おてつだい‐ぶしん【御手伝い普請】
近世、諸大名に資材や人足を負担させて行わせた大規模な土木工事。豊臣政権では大坂城や聚楽第の建設、江戸幕府では江戸城とその城下町の建設、京都御所の造営、木曽川・長良川・揖斐(いび)川の治水工事など...
おとぎ‐ぞうし【御伽草子】
室町時代から江戸初期にかけて作られた短編物語の総称。平安時代の物語文学から仮名草子に続くもので、空想的・教訓的な童話風の作品が多い。また、特に江戸中期、享保(1716〜1736)のころ、大坂の渋...
おとこ‐ざか【男坂】
高所にある神社・仏閣などに通じる2本の坂道のうち、急なほうの坂。→女坂
おとし‐がけ【落(と)し懸け/落(と)し掛け】
1 床の間や書院窓の上にかけ渡した横木。 2 欄間の下などに取り付ける雲形などの彫り物。 3 木製火鉢の内側の、銅やブリキで作った、灰を入れる部分。落とし。 4 江戸中期、元禄(1688〜170...
おとわ‐や【音羽屋】
歌舞伎俳優の尾上菊五郎・坂東彦三郎両系統の称する屋号。初世菊五郎の父が、京都都(みやこ)万太夫座の出方をしていた音羽屋半平であったところからいう。