いん‐いん【隠隠】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 かすかではっきりしないさま。「—として黯澹(ほのぐら)い中に」〈紅葉・多情多恨〉 2 音が遠く響くさま。「雷霆(いかずち)の音は次第に遠く—又霆霆(ろうろう)...
いん‐び【隠微】
[名・形動]外に現れず、わかりにくいこと。かすかで目立たないこと。また、そのさま。「そこらの—な気持までは、…しかとは見極めかねた」〈里見弴・多情仏心〉
嘘(うそ)にも
1 たとえ本心ではなくてもという気持ちを表す。「—済まないという言葉ぐらい言ってもいいではないか」 2 (下に打消しの語を伴う)打消しを強める。決して。まるで。かりにも。「お島が惚れていようとは...
うわ‐うわ
[副](スル)言動に落ち着きがなく、気持ちがしっかりしていないさま。「—した…ほんの一時の出鱈目(でたらめ)だろうと」〈里見弴・多情仏心〉
うわ‐き【浮気/上気】
[名・形動](スル) 1 一つのことに集中できず心が変わりやすいこと。また、そのさま。移り気。「—な性分で何にでも手を出す」 2 (性愛の対象として)特定の人に心をひかれやすいこと。また、そのさ...
うわき‐もの【浮気者】
浮気な人。心の移りやすい人。多情な人。
え‐こ【依怙】
1 一方だけをひいきにすること。不公平。えこひいき。「あながち—の沙汰にはあたるまいと信じます」〈里見弴・多情仏心〉 2 頼ること。また、頼りにするもの。「父母に早く別れて、まさに人の—なし」〈...
おお‐たば【大束】
[名]大きな束。⇔小束。 [名・形動] 1 大ざっぱなこと。また、そのさま。大まか。雑。「悪く—なことを言って落着いているよ」〈紅葉・多情多恨〉 2 偉そうな態度をすること。また、そのさま。...
おお‐ふう【大風】
[名・形動] 1 おごり高ぶって、人を見下すような態度をとること。また、そのさま。横柄(おうへい)。「—に鼻音で答えると、急に言葉使いまでがぞんざいになって」〈里見弴・多情仏心〉 2 気が大きく...
おお‐ま【大間】
[名・形動] 1 間隔の大きいこと。 2 演劇で、俳優の動作や囃子(はやし)の間(ま)が大きいこと。また、そのさま。「古風に—な味が、なんとも言われず好もしかった」〈里見弴・多情仏心〉 3 広い...