たいへいき【太平記】
南北朝時代の軍記物語。40巻。小島法師作と伝えられるが未詳。応安年間(1368〜1375)の成立とされる。鎌倉末期から南北朝中期までの約50年間の争乱を、華麗な和漢混交文で描く。 「太平記読...
たいへいき‐こうしゃく【太平記講釈】
⇒太平記読み
たいへいきしょう【太平記鈔】
江戸初期の注釈書。40巻8冊。世雄房日性(円智)著か。慶長15年(1610)刊とされる。太平記の難語句・地名・人名に詳細な注解を施す。
たいへいきちゅうしんこうしゃく【太平記忠臣講釈】
浄瑠璃。時代物。10段。近松半二・三好松洛らの合作。明和3年(1766)大坂竹本座初演。「仮名手本忠臣蔵」などの先行作を参考に、赤穂義士の仇討(あだう)ちを脚色したもの。
たいへいき‐よみ【太平記読み】
江戸時代に、道端などで太平記などの軍記物を講釈すること。また、それを職業とした人。のちの講談のもとという。太平記講釈。軍書読み。
たいへいぎょらん【太平御覧】
中国宋代の類書。1000巻。太宗の命で李昉(りぼう)らが編集。983年(太平興国8年)成立。55門に分かれ、現在伝わらない書を含め1690種の文献を引用し、項目別に分類したもの。
たいへいこうき【太平広記】
中国の説話集。500巻。宋の太宗の命で李昉(りぼう)らが編。978年(太平興国3年)成立。漢から宋初までの説話・伝奇などを92項目に分けて収録。引用書目475種。「枕中記」なども含まれ、後世の文...
たいへい‐ざん【太平山】
秋田県中西部の山。標高1170メートル。山頂に太平山三吉(みよし)神社の奥宮がある。
たいへい‐てんごく【太平天国】
中国清朝末期、洪秀全を指導者とする上帝会を中心に建てられた国。1851年、広西省桂平県金田村に挙兵し、新国家樹立を宣言。1853年には南京(ナンキン)を占領し、天京と改め首都とした。キリスト教思...
たいへい‐どう【太平道】
中国、後漢末の2世紀後半、張角が起こした宗教結社。病気治しの教法を中心に多くの信徒を得た。五斗米道とともに道教の源流をなした。→黄巾(こうきん)の乱