宝(たから)の山(やま)に入(い)りながら手(て)を空(むな)しくして帰(かえ)る
《「正法念経」から》よい機会にあいながら、その好機を逃がし、なんの利益も得られないで終わる。
たま‐さか【偶さか/適さか】
[副](「に」を伴っても用いる) 1 思いがけないさま。偶然であるさま。たまたま。「—めぐりあった好機」「—に旧友と出会う」「—の来客」 2 機会が数少ないさま。まれに。たまに。「—郷里に帰る...
チャンス【chance】
物事をするのによい機会。好機。「絶好の—を生かす」「今一度—を与える」
天(てん)の与(あた)うるを取(と)らざれば反(かえ)って其(そ)の咎(とが)めを受(う)く
《「史記」淮陰侯伝から》天が与えてくれるものを受け取らないと、かえって天罰を受ける。好機を無にすれば、かえって災いを招くということ。
天(てん)の時(とき)は地(ち)の利(り)に如(し)かず地(ち)の利(り)は人(ひと)の和(わ)に如(し)かず
《「孟子」公孫丑から》天の与える好機も土地の有利な条件には及ばず、土地の有利な条件も民心の和合には及ばない。
とう‐らい【到来】
[名](スル) 1 時機や機運の来ること。「好機が—する」 2 他からの贈り物が届くこと。また、その物。「—の品」
時(とき)は得難(えがた)くして失(うしな)い易(やす)し
好機はなかなかめぐってこないもので、たとえ来たにしても油断をするとすぐ去ってしまう。
時(とき)は人(ひと)を待(ま)たず
年月は過ぎやすく、好機は失われやすいことをいう。歳月人を待たず。
時(とき)を待(ま)・つ
1 時機を待つ。好機が来るのを待つ。「—・って旗上げする」 2 死期を待つ。「あさましう沈ませ給ひて、ただ—・つばかりの御有様なり」〈栄花・花山尋ぬる中納言〉
とり‐にが・す【取(り)逃がす】
[動サ五(四)] 1 捕らえかけて逃げられる。また、一度は捕らえたのに逃げられる。「犯人を—・す」 2 手に入れそこなう。「好機を—・す」