やす‐の‐かわ【安の河】
1 日本神話で、天上にあるという川。天(あま)の安の河。 2 「天の川」に同じ。「—い向かひ立ちて年の恋日(け)長き児(こ)らが妻問ひの夜そ」〈万・四一二七〉
やそ‐せ【八十瀬】
多くの瀬。瀬々(せぜ)。「鈴鹿川—渡りて誰(た)が故か夜越えに越えむ妻もあらなくに」〈万・三一五六〉
やっこ【奴】
[名]《「やつこ」の音変化》 1 下僕。しもべ。「生きて再び恋愛の—となり」〈福田英子・妾の半生涯〉 2 江戸時代、武家の中間(ちゅうげん)。頭を撥鬢(ばちびん)に結い、鎌髭(かまひげ)を生や...
やつ‐お【八つ峰】
多くの峰々。重なり合った山々。「あしひきの山椿咲く—越え鹿(しし)待つ君が斎(いは)ひ妻かも」〈万・一二六二〉
やつ‐はし【八つ橋】
1 池・小川などに、幅の狭い橋板を数枚、稲妻のような形につなぎかけた橋。8枚の板からなる三河の八橋に由来する。 2 琴の形に擬した短冊形のせんべい。蒸した米粉に砂糖と肉桂(にっけい)粉とをまぜた...
やつはし【八橋】
愛知県知立(ちりゅう)市北東部の地名。逢妻(あいづま)川の南岸にあり、伊勢物語・東下りの段の八橋の旧跡で、カキツバタの名所。[歌枕]
や‐ど【宿/屋戸】
《「屋の処(と)」の意か。または「屋の戸」「屋の外(と)」の意か》 1 家。すみか。「埴生(はにゅう)の—」 2 《「やどり」との混同から》旅先で一時的に泊まる家。また、宿屋。「今日の—を決める...
やど‐ろく【宿六】
《「宿のろくでなし」の意》 1 妻が自分の夫を卑しめたり、親愛の意を込めたりしていう語。「うちの—」 2 宿の主人。亭主。「なんでもここの—めが」〈滑・続膝栗毛・三〉
やまざきよじべえねびきのかどまつ【山崎与次兵衛寿の門松】
浄瑠璃。世話物。3巻。近松門左衛門作。享保3年(1718)大坂竹本座初演。山崎与次兵衛と遊女吾妻の情話に、親子・夫婦の情愛や、義侠心を織り込んだ物語。寿の門松。
やまと‐むね【大和棟】
奈良県・大阪府河内地方・三重県伊賀地方で行われた民家の一形式。急な勾配の藁葺(わらぶ)き屋根の両妻部分を瓦葺きにして、一段低く緩勾配の屋根を設けたもの。高塀造(たかへづくり)。