そうりょう‐しき【惣領職】
室町時代、幕府・守護に安堵(あんど)された惣領が一族を統率する権限とそれに伴う得分。武士団に対する公権力の介入が強まった結果成立した。
つぎめ‐の‐ごはん【継(ぎ)目の御判】
室町・江戸時代、主君の代がわりのとき、家臣や社寺などに、前主どおりにその領地・職務を安堵する旨、花押(かおう)を書いて与えた文書。江戸時代になると花押のかわりに朱印・黒印が多く用いられた。
と【堵】
[人名用漢字] [音]ト(漢) 土で築き固めた垣。「堵列/安堵(あんど)・環堵」
堵(と)に安(やす)ん・ずる
安楽に暮らす。また、安堵(あんど)する。「人民其の—・ずるを得」〈竜渓・経国美談〉
はん‐もつ【判物】
室町時代以降、将軍・大名などが所領安堵(あんど)などを行う際に花押を署して下達した文書。江戸時代には朱印状・黒印状より権威のあるものとされた。御判物。
ほん‐しゅ【本主】
《「ほんじゅ」とも》 1 「本所(ほんじょ)1」に同じ。「決断所にて—安堵を賜はれば」〈太平記・一二〉 2 正式の所有者。「八幡大菩薩は日域朝廷の—」〈平家・七〉
ほんぽ‐じとう【本補地頭】
鎌倉幕府により以前からの所職を安堵(あんど)された地頭。また、特に承久の乱以前からの地頭をさす。→新補地頭
ほんりょう‐あんど【本領安堵】
中世、本領の領有権をそのまま幕府や守護が認めたこと。安堵。
枕(まくら)に就(つ)・く
床に就く。寝る。「安堵して既に—・かんとする頃」〈染崎延房・近世紀聞〉
ゆずり‐じょう【譲り状】
平安中期以降、所領や財産を子孫などへ譲り渡すことを記した文書。鎌倉時代、武家はこれをもとに幕府から所領の安堵を受けた。ゆずりぶみ。処分状。「父、義時朝臣の頓死して、—の無かりし時」〈太平記・三五〉