うきよ‐の‐なさけ【浮世の情け】
この世に住む人間どうしの情愛。「宿を貸すのも—」
うけ‐やど【請(け)宿】
奉公人などの身元を引き受けて奉公先を世話する家。口入れ宿。桂庵(けいあん)。「—の老媼(おば)さまが言葉には」〈一葉・大つごもり〉
うげつ【雨月】
謡曲。四番目物。金春禅竹(こんぱるぜんちく)作。西行が、雨と月とどちらがよいかで争う風雅な老夫婦の家に投宿した夜、和歌の徳により住吉明神があらわれる。
うしく【牛久】
茨城県南部の市。陸前浜街道の宿駅から発達。南に牛久沼がある。人口8.2万(2010)。
うしごめ【牛込】
東京都新宿区東部の地区。住宅地。台地にあり、坂が多い。昔牛の放牧場があったところからの名といわれる。もと東京市の区名。
うじ‐じゅうじょう【宇治十帖】
源氏物語54帖のうち、橋姫から椎本(しいがもと)・総角(あげまき)・早蕨(さわらび)・宿木・東屋(あずまや)・浮舟・蜻蛉(かげろう)・手習・夢浮橋(ゆめのうきはし)までの最後の10帖の総称。光源...
うすずみ‐がみ【薄墨紙】
反古(ほご)を漉(す)き直した紙。墨の色が抜けていないため、薄墨色を呈する。平安末期、官営の製紙所紙屋院(かみやいん)で漉き直し、物忌みのときの奏文などに用いたが、鎌倉中期からは宣旨(せんじ)な...
うす‐におい【薄匂ひ】
色を薄くぼかすこと。また、香りがかすかにすること。「我が宿の根こじの梅のかた咲きてほつえの風ぞ—なる」〈夫木・三〉
うずら‐の‐とこ【鶉の床】
ウズラの臥(ふ)す所。野宿すること、また、むさくるしい寝所のたとえ。「風はらふ—は夜寒にて月影さびし深草の里」〈新千載・秋上〉
うたごえ‐きっさ【歌声喫茶】
昭和30年代に流行した、アコーディオンを伴奏に、客がリクエストした曲を客全員で歌う喫茶店。東京新宿の「灯(ともしび)」はその草分け。平成10年(1998)ごろから静かにブームが復活。