くまの‐びくに【熊野比丘尼】
中世から近世にかけ、地獄極楽の絵解きをしながら、熊野三所権現勧進のため諸国を歩いた尼僧。小歌や俚謡(りよう)をうたい物乞いをして歩いた。のちには、売色を業とする者もいた。歌比丘尼。勧進比丘尼。
ぐそく‐かい【具足戒】
仏語。僧が守らなければならない戒律。比丘(びく)には250戒、比丘尼には348戒あるとする。具戒。
ぐんじ【軍持】
《(梵)kuṇḍikāの音写》仏語。僧尼の所持する十八物の一。水瓶(すいびょう)。転じて、花瓶などの瓶(かめ)をいう。
けいあい‐じ【景愛寺】
京都市上京区西五辻東町にあった臨済宗の尼寺。京都尼五山の首位の寺。開創は建治3年(1277)、開山は如大尼。室町時代に栄えたが、のちに廃絶した。
けいせいうたじゃみせん【傾城歌三味線】
浮世草子。5巻。八文字屋自笑・江島其磧(えじまきせき)合作。享保17年(1732)刊。遊女小女郎と玉屋新兵衛の恋物語。小女郎は身請けされるが、最後に尼となる。
け‐に【化尼】
仏・菩薩(ぼさつ)などが尼の姿になってこの世に現れたもの。「化人(けにん)の女忽ちに来りて、—に、糸すでに調(ととの)ほれりやと問ふ」〈著聞集・二〉
げん‐とく【験得/験徳】
《「けんとく」とも》加持祈祷(かじきとう)などによって霊験を得ること。また、その霊験。「千手陀羅尼の—かぶり給ふ人なり」〈大鏡・良相〉
げんば‐りょう【玄蕃寮】
律令制で、治部省に属し、寺院・僧尼の名籍や外国使節の接待などをつかさどる役所。げんばのつかさ。
こう【公】
[音]コウ(漢) ク(呉) [訓]おおやけ きみ [学習漢字]2年 1 国や官にかかわること。おおやけ。「公営・公私・公式・公認・公務・公立/奉公・官公庁」 2 世間一般。「公演・公開・公害・公...
こうさい‐じ【広済寺】
兵庫県尼崎市にある日蓮宗の寺。天徳3年(959)多田満仲の創建と伝える。正徳4年(1714)日昌が復興。近松門左衛門の墓がある。