さし‐ぬ・う【差し縫ふ】
[動ハ四]縫う。「鮮やかなる花のいろいろ、似つかはしからぬを—・ひつつ」〈源・総角〉
さし‐ぬか【差し糠】
糠味噌に新しい糠を加えること。また、その糠。
さし‐の・く【差し退く/差し除く】
[動カ四] 1 しりぞく。離れる。「—・きてそばみて居ぬ」〈今昔・一四・四〉 2 関係しなくなる。縁が薄くなる。「—・きたる人々の心地だに、いといみじうあはれに悲しきに」〈栄花・峰の月〉
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さし‐のぞ・く【差し覗く】
[動カ五(四)] 1 すきまや物陰から、そっとのぞく。「馬に面して彳(たたず)んだ月下の美女の姿を—・くが如く」〈鏡花・高野聖〉 2 ようすを見に立ち寄る。訪れる。「日々に参り給ふ音すれど、こな...
さし‐の・べる【差(し)伸べる/差(し)延べる】
[動バ下一][文]さしの・ぶ[バ下二] 1 ある方向に向けてのばして出す。「釣りざおを—・べる」 2 力を貸す。援助する。「救いの手を—・べる」
さし‐のぼ・る【差(し)上る/差(し)昇る】
[動ラ五(四)] 1 太陽や月が、のぼる。上の方へあがる。「朝日が高く—・る」 2 川上へ向かう。さかのぼる。「河を上りざまに—・りける程に」〈今昔・三一・一一〉
さし‐は・う【指し延ふ/差し延ふ】
[動ハ下二]特にそれと目指して行う。わざわざする。「—・へたる御文(ふみ)にはあらで」〈源・空蝉〉
さし‐はえ【指し延へ/差し延へ】
[副]《動詞「さしはう」の連用形から》わざわざ。ことさら。「—いづこともなくて来たれば」〈大和・一四八〉
さし‐は・く【差し佩く/差し履く】
[動カ四]足にはく。また、刀などを腰に差す。「縫ひし黒沓(くろぐつ)—・きて庭にたたずめ罷(まか)りな立ちと」〈万・三七九一〉
さし‐はさ・む【挟む/挿む/差(し)挟む】
[動マ五(四)] 1 間に入れる。はさみこむ。「しおりを本に—・む」 2 他人の話に途中から割り込む。別の意見などを言って干渉する。「口を—・む」「異論を—・む」 3 ある考えを心中に含み持つ。...