ひな‐にんぎょう【雛人形】
雛祭りに飾る人形。形代(かたしろ)が起源ともいわれ、紙製のものが平安時代からみられる。江戸時代に入って布製で公家の正装姿の内裏雛(だいりびな)が現れ、数段の雛段に三人官女・五人囃子(ばやし)・随...
ひふりゃく【秘府略】
平安初期の類書。1000巻。864・868巻の2巻のみ現存。淳和天皇の勅により、天長8年(831)滋野貞主(しげののさだぬし)が撰。引用書は約1500種に及ぶ、日本最古の百科事典。
ひゃく‐だゆう【百太夫】
兵庫県西宮市の百太夫社に祭られた道祖神。平安時代は遊女が恋愛神として、また近世は傀儡師(くぐつし)が祖神として祭った神。
ひょう‐もん【平文/評文】
1 (平文)漆器の加飾法の一。金銀などの薄板を文様に切って漆面にはり、漆で塗り埋めてから、その部分を研ぎ出すなどして文様を表す。奈良時代に唐から伝わり、平安時代に盛行。ひらもん。 2 装束に用い...
ひら‐がな【平仮名】
仮名の一。漢字の草体から作られた草仮名(そうがな)をさらに簡略化したもの。平安初期から中期にかけて、主に女性が歌や手紙を記すのに盛んに用いたことから発達した。女手(おんなで)。かんな。かな。→片...
ひらの‐じんじゃ【平野神社】
京都市北区にある神社。旧官幣大社。祭神は今木神(いまきのかみ)ほか三神。もと大和にあったが、平安京遷都の際に遷座。本殿は重要文化財。
ひら‐びたい【平額】
平安時代以降、女官が礼装の際、髪飾りとした平たい金具。
ひら‐まきえ【平蒔絵】
蒔絵の技法の一。漆で文様を描き、金・銀・錫(すず)粉などを蒔きつけて乾燥させ、のち文様の部分だけ漆をつけて磨いたもの。平安時代に始まった。
ひろさわ‐の‐いけ【広沢池】
京都市右京区嵯峨広沢にある池。古来、観月・観桜の名所。平安中期、宇多天皇の孫、寛朝(かんちょう)僧正がつくったという。周囲約1キロ。[歌枕]「秋の月の影やいづくととひゆけばこたへて澄める—」〈拾...
びぜん‐もの【備前物】
備前の刀工が鍛えた刀の総称。平安時代には古備前派、鎌倉時代に一文字派・長船(おさふね)派、室町時代以後は長船派が栄えた。備前作り。