わかれ‐の‐くし【別れの櫛】
1 平安時代、斎宮(いつきのみや)となった皇女もしくは女王が、伊勢への出発を前に参内して別れを告げるとき、天皇がみずから斎宮の髪に挿して与えた櫛。 2 別離や不吉なことの前兆としての櫛。投げ捨て...
わかんろうえいしゅう【和漢朗詠集/倭漢朗詠集】
平安中期の詩歌集。2巻。藤原公任撰。長和2年(1013)ごろの成立か。朗詠に適した白居易などの漢詩文の秀句約590首と紀貫之(きのつらゆき)・凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)などの和歌約220...
わき【脇/腋/掖】
1 両腕の付け根のすぐ下の所。また、体側とひじとの間。わきのした。「本を—に抱える」 2 衣服で、1にあたる部分。「洋服の—を詰める」 3 (「傍」「側」とも書く)すぐそば。かたわら。「門の—に...
わ‐きょう【和鏡】
日本独自の様式で作られた金属製の鏡。平安後期以後、盛んに製作された。仿製鏡(ぼうせいきょう)とは区別される。
わきわき・し【分き分きし】
[形シク]あきらかである。分明である。「物ごとに—・しく見がほしく」〈東大寺諷誦文平安初期点〉
わ‐さん【和讃】
仏教の教義や仏・菩薩(ぼさつ)あるいは高僧の徳などを、梵讃・漢讃にならって、和語でたたえるもの。七五調の4句またはそれ以上を一節とし、曲調をつけて詠じる歌。平安中期から流行した。
わ‐ぶん【和文】
1 日本語で書かれた文章。日本語の文。国文。邦文。 2 和語を主とし、特に平仮名を用いて書かれた文章。平安時代の和歌・物語・日記などにみられる文章。
わぶん‐たい【和文体】
平安時代、主に女性が平仮名を用いて書いた物語・日記などの文体。また、それにならった文体。→漢文体
わみょうるいじゅしょう【和名類聚抄/倭名類聚鈔】
平安中期の漢和辞書。10巻本と20巻本とがある。源順(みなもとのしたごう)著。承平4年(934)ごろ成立。漢語を意義分類し、出典を記して意味と解説を付し、字音と和訓を示す。和名抄。倭名鈔。わみょ...
わ‐よう【和様】
1 日本固有の様式。日本式。日本流。和風。 2 書道で、日本風の書体。平安中期、小野道風(おののとうふう)に始まり、藤原行成(ふじわらのゆきなり)の世尊寺流によって大成。法性寺(ほっしょうじ)流...