こけ‐の‐いおり【苔の庵】
苔の生えた古いいおり。転じて、僧・隠者などの住む粗末な住まい。こけのいお。「まれに来て聞くだに悲し山がつの—の庭の松風」〈金槐集・下〉
こすぎ‐ほうあん【小杉放庵】
[1881〜1964]画家。栃木の生まれ。本名、国太郎。初号、未醒(みせい)。再興日本美術院の洋画部を主宰、のち春陽会設立に参画。昭和に入って放庵と改号、気品のある水墨画を多く描いた。和歌・随筆...
こほう‐あん【孤篷庵】
京都大徳寺の塔頭(たっちゅう)の一。慶長17年(1612)小堀遠州が竜光院内に創建し、のち大徳寺内に移築。寛政5年(1793)に焼失したが、松平不昧が再興。茶室の忘筌(ぼうせん)と茶庭がある。
こりあん【狐狸庵】
遠藤周作の雅号。「狐狸庵閑話」などエッセーのシリーズ名としても知られる。狐狸庵山人。
こんにち‐あん【今日庵】
1 京都市の裏千家家元邸内にあり、同家の最も代表的な茶室。千宗旦(せんそうたん)が家を三男江岑(こうしん)宗左(そうさ)に譲った際に、隠居所として建てたもの。 2 裏千家の別称。
ごとう‐じゅあん【後藤寿庵】
江戸時代の武将。本姓、岩淵。ジュアンは洗礼名。伊達政宗に仕え、キリシタンとして奥州で布教活動を行ったが、幕府の禁教政策のため後に追放。灌漑(かんがい)事業にも尽力し、胆沢川から水を引いた寿庵堰(...
さ‐あん【蓑庵】
京都の大徳寺玉林院にある茶室。江戸中期、寛保2年(1742)に大坂の豪商鴻池了瑛(こうのいけりょうえい)が造立。三畳中板入りの草庵で、表千家7世如心斎宗左の好みによる。
ささ‐の‐いお【笹の庵】
笹の葉で屋根をふいた小屋。草庵。ささのいおり。「かりそめと思ふ旅寝の—も夜や長からん霧の置きそふ」〈玉葉集・旅〉
さわの‐ちゅうあん【沢野忠庵】
ポルトガルのイエズス会宣教師フェレイラの日本名。
し‐たいあん【施耐庵】
中国、元末・明初の小説家。銭塘(せんとう)(浙江(せっこう)省)の人。一説に、興化(江蘇省)の人。羅貫中(らかんちゅう)の師で、「水滸伝」の作者と伝えられるが、経歴は不明。生没年未詳。