剣(つるぎ)の刃渡(はわた)り
刀の刃の上を素足で渡る曲芸。転じて、きわめて危険なことのたとえ。かみそりの刃渡り。「我輩の生涯は—だから」〈魯庵・社会百面相〉
つるし‐だいこん【吊るし大根】
沢庵(たくあん)漬けなどにするため、縄ではしご状に結んだり、葉を縛ったりしてつるして干した大根。干し大根。
てい‐そく【鼎足】
[名](スル) 1 かなえのあし。 2 三方に割拠して相対すること。鼎立。鼎峙(ていじ)。「西鶴が元禄の巨人として芭蕉及び巣林子と—するは」〈魯庵・「破垣」発売停止に就き当路者及江湖に告ぐ〉 3...
てじま【手島】
姓氏の一。 [補説]「手島」姓の人物手島精一(てじませいいち)手島堵庵(てじまとあん)
てっ‐つい【鉄鎚/鉄槌】
1 大形のかなづち。ハンマー。 2 厳しい命令・制裁のたとえ。「大—の一言に一座は忽ち声を潜(ひそ)めた」〈魯庵・社会百面相〉
てん‐がい【天涯】
1 空のはて。「彗星が—から来って」〈魯庵・社会百面相〉 2 故郷を遠く離れた地。「如何に—の遊子たる予自身を憫みしか」〈芥川・開化の殺人〉
天機(てんき)を洩(も)ら・す
造化の機密をもらす。転じて、重大な秘密をもらす。「猶(ま)だ猶だ…天機容易に洩らすべからず」〈魯庵・社会百面相〉
てんじく‐ろうにん【天竺浪人】
《「逐電(ちくでん)浪人」の「ちく」と「でん」を逆にした語の当て字という》住所不定で流浪する人。「僕なんぞは—で駄法螺(だぼら)を吹いて」〈魯庵・社会百面相〉
てん‐ぱい【顛沛】
つまずき倒れること。転じて、とっさの場合。つかの間。→造次(ぞうじ)顛沛「造次にも—にも神の御恵を感謝せねばなりませぬ」〈魯庵・社会百面相〉
でき‐ぼし【出来星】
にわかに出世したり、金持ちになったりすること。また、その人。成り上がり。「有繋(さすが)に—の今様紳士には摸擬(まね)のならぬ嗜好(このみ)が見える」〈魯庵・社会百面相〉