か‐やつ【彼奴】
[代]三人称の人代名詞。ののしっていう語。きゃつ。あいつ。「—が方の者ども(=敵方ノ兵)いと多く死にけるは」〈大鏡・道隆〉
かれ【彼】
[代] 1 男性をさす三人称の人代名詞。あの男。西欧語の三人称男性代名詞の訳語。「—は君の弟かい」⇔彼女。 2 三人称の人代名詞。明治時代まで男女の区別なく用いた。あの人。あれ。「余はエリスを...
かれ‐がし【彼某】
[代]三人称の人代名詞。名を知らぬ人、また、知っていても名を言わないでいう場合に用いる。多く、「それがし」と並べて用いる。だれそれ。何某(なにぼう)。「やや、庁には又何者か候、といへば、それがし...
かれ‐これ【彼此】
[副](スル) 1 一つに限らず、いくつものことに及んだりかかわったりするさま。とやかく。いろいろ。「—うるさく言う」「—しているうちに、暗くなってしまった」 2 (時・年月・数量などを示す語...
かれ‐し【彼氏】
[代]三人称の人代名詞。あの人。あいつ。いくぶんふざけた感じでいう語。「—もなかなかやるね」⇔彼女。 [名]恋人である男性。「彼女」に対する昭和初期の造語。徳川夢声の用いはじめたものという。...
彼(かれ)と言(い)い此(こ)れと言(い)い
あれもこれも。どちらも。「—辞するに所なし」〈平家・一一〉
かれのせんぼう【彼の羨望】
武者小路実篤の小説。昭和23年(1948)「小説新潮」7月号に掲載。「山谷(さんや)もの」の第1作。
彼(かれ)も一時(いちじ)此(こ)れも一時(いちじ)
《「孟子」公孫丑下から》世の中のことはすべて、時とともに移り変わって一定しない。栄枯盛衰も一時限りである。
彼(かれ)も人(ひと)なりわれも人(ひと)なり
《「韓愈」原毀から》彼も我も同じ人間なのだから、人のできることが自分にもできないはずはない。彼も人なり是(これ)も人なり。
かれ‐ら【彼等】
[代]三人称の人代名詞。「かれ」の複数を表す。あの人たち。「—は兄弟だ」