しり‐え【後方/後】
1 後ろのほう。後方。「万丈の山千仞(せんじん)の谷前に聳(そび)え—に支(さそ)う」〈鳥居忱・箱根八里〉 2 競技や物合わせをするときの右のほうの組。「上の女房、前—と装束(さうぞ)き分けたり...
しりえ‐ざま【後方様】
後ろのほう。後ろ向き。「—にゐざり退(しぞ)きて」〈源・行幸〉
しりえ‐で【後方手】
手を後ろのほうに回すこと。後ろ手。「—に縛り、大きなる木に縛りつけたり」〈宇津保・藤原の君〉
しり‐くち【後口/尻口】
1 《「しりぐち」とも》牛車(ぎっしゃ)などの後方の出入り口。「尼の車、—より水晶の数珠、薄墨の裳、袈裟、衣、いといみじくて、簾はあげず」〈枕・二七八〉 2 後ろと前。あとと先。「—首尾つづまら...
しり‐ごみ【尻込み/後込み】
[名](スル) 1 おじけて、あとじさりすること。「滝口をのぞこうとして思わず—した」 2 気後れしてためらうこと。ぐずぐずすること。「危険な仕事と聞いて—する」
しり‐ご・む【尻込む/後込む】
[動マ五(四)]しりごみをする。ためらう。「いざ実行となると—・む人が多かった」
しり‐さき【尻前/後前】
位置・方向・時間などの前後。あとさき。「やうやう日も暮がたになりぬ。—見れば、人ひとりも見えずなりぬ」〈宇治拾遺・一三〉
しりっ‐ぱね【尻っ跳ね/後っ跳ね】
1 物の後ろの方が上がること。 2 後ろの方に泥を跳ね上げること。また、跳ね上げた泥。
しり‐つき【尻付き/後付き】
1 尻の形。尻の格好。 2 人の後ろに付き従うこと。また、その人。
しり‐つけ【尻付け/後付け】
1 「しづけ(尻付け)」に同じ。 2 人々のあとについていること。「何となう—して勢(せい)の中にあひまじり」〈平治・中〉