恩(おん)に◦着(き)る
受けた恩をありがたく思う。 [補説]「恩に着ります」とするのは誤りで、正しくは「恩に着ます」。
おん‐ぬすびと【恩盗人】
恩を受けながらそれを忘れている者をののしっていう語。恩知らず。「日本の恩を受けて恩を知らぬ—」〈浄・国性爺後日〉
恩(おん)の主(しゅ)より情(なさ)けの主(しゅ)
恩を受けた人よりも情けを受けた人のほうをありがたく思うものである。人は情に感ずるものであるということ。
恩(おん)の腹(はら)は切(き)らねど情(なさけ)の腹(はら)は切(き)る
受けた恩に報いるために命を捨てる者は少ないが、義理人情のために命を捨てる者は多い。恩の死にはせねども情けの死にはする。
おん‐ぶつ【恩物】
《(ドイツ)Gabeの訳語。神が幼児に賜った贈り物の意》幼児の自己活動を促進するための遊び道具。ドイツの教育者フレーベルの創案。明治初期に日本に導入された。
おん‐めい【恩命】
情けあるご命令。恵み深いお言葉。
おん‐らい【恩頼】
神や天皇などから受ける恩徳。みたまのふゆ。「専(もは)ら東照大神君の御—によることと」〈古道大意・上〉
おん‐りょう【恩領】
「恩地」に同じ。
おん‐ろく【恩禄】
主君から受ける禄。「臆しぬれば、—欠くるのみならず」〈保元・中〉
恩(おん)を仇(あだ)で返(かえ)・す
恩返しをしないで、かえって恩人に害を与える。恩を仇で報ずる。「世話になった人に—・すようなことをする」⇔仇を恩で報いる。