あ・し【悪し】
[形シク](「よし」に対して)物事のありさまがよくない。また、不快な感じをもつさま。 1 本性・本質・気分・状態などについていう。 ㋐快くない。「このもとの女—・しと思へるけしきもなくて」〈伊勢...
あし・い【悪しい】
[形][文]あ・し[シク]わるい。よくない。「心にかかって—・い」〈虎寛狂・抜殻〉 [補説]文語「あし」の口語形で、室町時代から近世にかけて用いられた。→悪(あ)し
あしから‐ず【悪しからず】
[連語]相手の希望や意向に添えない場合などに用いる語。悪く思わないで。気を悪くしないで。「どうか—御了承ください」
あしき【悪しき】
[連体]《形容詞「あ(悪)し」の連体形から》悪い。よくない。いけない。「業界の—慣習」 →悪し[補説](1)
あしき‐みち【悪しき道】
《「悪道(あくどう)」を訓読みにした語》「悪道(あくどう)1」に同じ。「なま浮かびにては、かへりて—にも漂ひぬべくぞおぼゆる」〈源・帚木〉
あしく・す【悪しくす】
[動サ変]けしからんと思う。憎らしいと思う。「この大将殿の中将は大臣(おとど)をや—・し給ふ」〈落窪・二〉
あし‐げ【悪しげ】
[形動ナリ]見た目にいかにも形の悪いさま。ぶざまなさま。「—なる柚(ゆ)や梨などを」〈かげろふ・上〉
あし‐ざま【悪し様】
[形動][文][ナリ]相手を実際よりも悪く、また、いかにも悪いものとして扱うさま。「人を—に言う」
わろ・し【悪し】
[形ク]《他より劣っている、普通以下である、の意で、一定の水準以下であるさまを表す》 1 程度が低い。質が悪い。よくない。「いと—・かりしかども、…この花を折りてまうで来たるなり」〈竹取〉 2 ...