いろはしんすけ【いろは新助】
歌舞伎狂言。世話物。3幕。本名題「鐘鳴今朝噂(かねがなるけさのうわさ)」。竹田治蔵作。宝暦11年(1761)大坂で初演。当時の情死事件を脚色したもの。
いろはぶんこ【いろは文庫】
人情本。18編54冊。為永春水著。5編以降は2世為永春水著。渓斎英泉ほか画。天保7年〜明治5年(1836〜72)刊。忠臣蔵の物語を世話物の講談風に書きかえたもので、作中人物の会話はすべて江戸末期...
いろ‐ばなし【色話】
男女の情事に関する話。色事の話。情話。「大きな笑声のするのは、…露骨(むきだし)の—の喝采である」〈小杉天外・はやり唄〉
いろ‐ふか・し【色深し】
[形ク] 1 色が濃い。色が濃く美しい。「わが宿の嘆きの下葉—・くうつろひにけりながめふるまに」〈かげろふ・上〉 2 ひたすらに恋うさま。情が深い。「紅の初花ぞめの—・く思ひし心われ忘れめや」〈...
いろ‐ほん【色本】
1 情交のようすを描いた本。春本(しゅんぽん)。艶本(えんぽん)。 2 色見本をとじたもの。
いろ‐めか・し【色めかし】
[形シク]恋の情趣を好むようにみえるさま。色好みらしい。「—・しうなよび給へるを、女にて見むはをかしかりぬべく」〈源・紅葉賀〉
いろ‐め・く【色めく】
[動カ五(四)] 1 その時節が来て色が美しくなる。華やかになる。「春になって公園の木々が—・く」 2 色っぽく見える。「ほんのりとほおを染めて—・いた風情」 3 緊張や興奮のために落ち着かない...
色(いろ)も香(か)もあ・る
美しい容色も、ゆかしい情愛もある。名実、または情理を兼ね備えている。花も実もある。「人情判事の—・る裁き」
いろ‐もよう【色模様】
1 彩りの美しい模様。美しい染め模様。 2 歌舞伎などで、恋愛感情を描写する場面。また、その演技。主として淡く単純なものをさし、濃厚なものをさす濡れ場と区別される。
色(いろ)を付(つ)・ける
物事の扱いに情を加える。値引きしたり、割り増ししたりする。「謝礼に—・ける」