こ‐にく・い【小憎い】
[形][文]こにく・し[ク]癇(かん)にさわって憎らしい。「定めし昨夜平様と手を引き合うてござんせう。—・いことや」〈浄・氷の朔日〉
つら‐にく・い【面憎い】
[形][文]つらにく・し[ク]顔をみるのも憎らしい。「生意気で—・い奴」
どくどく‐し・い【毒毒しい】
[形][文]どくどく・し[シク] 1 いかにも毒が含まれているようである。「見るからに—・いキノコ」 2 強い悪意が感じられて、いかにも憎らしい。にくにくしい。「—・い捨てぜりふ」 3 色などが...
なま‐にく・し【生憎し】
[形ク]どことなく憎らしい。少しもかわいげがない。「いとつつみなく、もの馴れたるも—・きものから」〈源・橋姫〉
にく‐そう【憎相/悪相】
《「にくぞう」とも》憎らしいようす。憎たらしい顔つき。また、その人。「如何なる—の者かしたりけん」〈太平記・一五〉
にく‐たらし・い【憎たらしい】
[形][文]にくたら・し[シク]いかにも憎らしい。なんとも憎らしい。にくったらしい。「—・い口をきく」 [派生]にくたらしげ[形動]にくたらしさ[名]
にくてい‐ぐち【憎体口】
憎らしいものの言い方。にくまれぐち。「何がなあたる—」〈浄・朝顔話〉
にくて‐らし・い【憎体らしい】
[形][文]にくてら・し[シク]《「にくていらしい」の音変化。近世語》憎々しい。憎らしい。「二つ元結の—・い男つき」〈伎・助六〉
にくにく‐し・い【憎憎しい】
[形][文]にくにく・し[シク]いかにも憎らしい。非常に憎らしい。「—・い態度」 [派生]にくにくしげ[形動]にくにくしさ[名]
にく‐らか【憎らか】
[形動ナリ]憎らしいさま。「さるべき方には卑下(ひげ)して、—にもうけばらぬなどを、ほめぬ人なし」〈源・若菜上〉