よそ・る【寄る】
[動ラ四] 1 自然に引き寄せられる。「荒山も人し寄すれば—・るとぞいふ」〈万・三三〇五〉 2 波が打ち寄せられる。寄せる。「白波の—・る浜辺に別れなばいともすべなみ八度袖振る」〈万・四三七九〉...
よち
同じ年ごろ。また、同じ年ごろの子供。「この川に朝菜洗ふ児汝(なれ)も我(あれ)も—をそ持てるいで子賜(たば)りに」〈万・三四四〇〉
よつぎそが【世継曽我】
古浄瑠璃の一。時代物。五段。近松門左衛門作。天和3年(1683)京都宇治加賀掾芝居で初演。曽我兄弟あだ討ちの後日譚。
よ‐とで【夜戸出】
夜、戸外に出ること。夜間の外出。⇔朝戸出。「我妹子(わぎもこ)が—の姿見てしより心空なり地(つち)は踏めども」〈万・二九五〇〉
よ‐に【世に】
[副] 1 程度のはなはだしいさま。たいそう。非常に。「僧は最(い)と懇ろに道を教うれば、横笛—嬉しく思い」〈樗牛・滝口入道〉 2 (あとに打消しの語を伴って)決して。断じて。「汝達等が賢き思ひ...
世(よ)に◦経(ふ)
1 この世に生き長らえる。「花の色はうつりにけりないたづらに我が身—◦経るながめせしまに」〈古今・春下〉 2 出家の身ではなく、俗人として暮らす。「わが身も—◦ふる様ならず、跡絶えて止みなばや」...
よに‐も【世にも】
[副]《副詞「よに」+係助詞「も」から》 1 非常に。ことのほか。「—不思議な事件」「—妙(たえ)なる調べ」 2 (あとに打消しの語を伴って)決して。「筑波嶺の岩もとどろに落つる水—たゆらに我が...
よも
[副](あとに打消しの表現を伴って)実際にはまずありえないであろうと推測するさま。まさか。よもや。「我をば—憎み玉わじ」〈鴎外・舞姫〉 「僧都は—さやうには据ゑ給はじを」〈源・若紫〉
よよ・む
[動マ四]年老いて腰が曲がる。よぼよぼになる。「百歳(ももとせ)に老い舌出でて—・むとも我(あれ)はいとはじ恋は益(ま)すとも」〈万・七六四〉
よる‐べ【寄る辺/寄る方】
頼みとして身を寄せるところや人。また、頼みとする配偶者。「—のない老人」「我が身の—と頼まむに、いと頼もしき人なり」〈源・玉鬘〉