かい‐しん【戒慎】
[名](スル)言動をいましめつつしむこと。「向後に注意せざるべからずと、皆々互に—せり」〈竜渓・経国美談〉
かい‐じょう【戒場】
仏教で、僧に戒律を授ける式場。高く築く戒壇に対して、平地に設けられる。
かい‐じょう【戒杖】
山伏などが護身用に持って歩くつえ。錫杖(しゃくじょう)。
かい‐じょう‐え【戒定慧/戒定恵】
仏語。仏道修行に必要な三つの大切な事柄。悪を止める戒と、心の平静を得る定と、真実を悟る慧。三学。「—の三学を兼備して」〈太平記・八〉
かい‐ぜん【戒善】
仏語。戒律を守ることによって得られる善根。前世で五戒を保てば現世で人間に生まれ、十戒を保てば天子・国王に生まれるという教え。持戒善根(じかいぜんこん)。
かい‐たい【戒体】
仏語。戒を受けることによって備わる、悪を防ぎ止め善を行う力。
かい‐だん【戒壇】
戒律を授ける儀式を行うために設けた特定の壇。
かいだん‐いん【戒壇院】
戒壇の設けてある建物。東大寺・延暦寺などにある。
かいだん‐せき【戒壇石】
律宗・禅宗などの寺院の前に立てた石標。寺院全体を戒壇と見立てたもの。多くは「不許葷酒入山門(くんしゅさんもんにいるをゆるさず)」の句を刻む。結界石。
かいだん‐めぐり【戒壇廻り】
戒壇のまわりを仏名を唱えながらめぐり歩くこと。のちに、仏堂内陣の縁の下にあたる暗い所をめぐり歩くこと。長野の善光寺のものが有名。